【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 36,054.43  ▼70.13 (12/6)
NASDAQ: 14,146.71  ▼83.20 (12/6)

1.概況

米国市場は米雇用統計の発表を前に持ち高調整の売りが出て下落となりました。59ドル高でスタートしたダウ平均は直後に168ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むと上げ幅を縮め引けにかけて売りが優勢となり結局70ドル安の36,054ドルで取引を終え3日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も83ポイント安の14,146ポイントと反落となりました。

2.経済指標等

11月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は10万3000人増にとどまり市場予想を下回りました。一方で7-9月期の米労働生産性指数改定値は年率換算で前期比5.2%上昇し市場予想を上回りました。また、10月の米貿易収支の赤字額は643億ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや情報技術、金融、コミュニケーション・サービスなどの8業種が下げ、エネルギーが1%を超える下落となったほか、情報技術も1%近く下げました。一方で公益事業と資本財・サービス、ヘルスケアの3業種が上げ、公益事業は1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]が4%を超える上昇となったほか、ボーイング[BA]とスリーエム[MMM]も1%以上上げました。一方でアメリカン・エキスプレス[AXP]が2%近く下落し、インテル[INTC]とジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]、ウォルマート[WMT]、JPモルガン・チェース[JPM]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、シティグループ[C]が投資家向けの説明会で今後費用が減少するとの見通しを示したことで2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利はADP全米雇用リポートが市場予想を下回ったことで0.06%低い4.10%となりました。ドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)