【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,088.29 ▼62.75 (11/21)
NASDAQ: 14,199.98 ▼84.55 (11/21)
1.概況
米国市場は利益確定の売りが出たことや、エヌビディア[NVDA]の決算発表前に買い控えの動きもあり反落となりました。46ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に112ドル安まで下落した後下げ渋りましたが、その後も軟調に推移すると結局62ドル安の35,088ドルで取引を終え3日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も84ポイント安の14,199ポイントと6日ぶりに反落となりました。
2.経済指標等
10月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比4.1%減の379万戸となり市場予想を下回りました。また、10月31日‐11月1日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、インフレ目標の達成に向けた進展が十分ではないことを示す情報が今後入ってくれば、追加の金融引き締めが適切になるとみていることが明らかとなりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や不動産、一般消費財・サービス、エネルギーなどの7業種が下げました。一方でヘルスケアや素材などの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではインテル[INTC]が2%を超える下落となったほか、ゴールドマン・サックス[GS]とマイクロソフト[MSFT]、スリーエム[MMM]も1%以上下げました。一方でトラベラーズ[TRV]とベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]、コカ・コーラ[KO]が1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、テスラ[TSLA]が来年から電気自動車(EV)をインドに輸出し、2年以内に現地工場を建設する方向でインド政府との合意に近づいていると伝わったことで2%を超える上昇となりました。衣料小売りのバーリントン・ストアーズ[BURL]も決算でEBIT(利払い前・税引き前利益)が市場予想を上回ったことから20%以上上昇しています。また、画像処理半導体のエヌビディアは取引終了後に発表した決算で売上高や1株利益が市場予想を上回りましたが、時間外取引では小幅に下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い4.39%となりました。ドル円は円安に振れ148円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)