【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,991.21  △163.51 (11/15)
NASDAQ: 14,103.84  △9.46 (11/15)

1.概況

米国市場は10月の米卸売物価指数(PPI)の伸びが鈍化し市場予想を下回ったことで利上げ局面が終わったとの見方が一段と強まり続伸となりました。79ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に170ドル高近くまで上昇した後一旦伸び悩みましたが、取引終盤に上げ幅を広げると一時は223ドル高まで上昇しました。しかし、引けにかけてやや上げ幅を縮めると結局163ドル高の34,991ドルで取引を終え4日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント高の14,103ポイントと続伸となりました。

2.経済指標等

11月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数は9.1と前月から上昇し市場予想も上回りました。10月の米小売売上高も前月比0.1%減に止まり市場予想を上回っています。一方で10月の米卸売物価指数(PPI)は前年同月比1.3%上昇と前月から伸びが鈍化し市場予想も下回りました。9月の米企業在庫は前月比0.4%増となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品やコミュニケーション・サービス、金融などの7業種が上げました。一方でエネルギーや公益事業などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでもウォルト・ディズニー[DIS]とインテル[INTC]が3%以上上昇したほか、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]も2%余り上げました。ナイキ[NKE]とスリーエム[MMM]も2%近く上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の一角が堅調でネットフリックス[NFLX]が3%近く上げ、テスラ[TSLA]も2%を超える上昇となりました。また、決算が市場予想を上回ったディスカウントストア大手のターゲット[TGT]が急伸し18%近く上げています。一方でディスカウント衣料品のTJX[TJX]は決算で示した2023年11月-2024年1月期の売上高見通しが市場予想に届かなかったことで3%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.08%高い4.53%となりました。ドル円は151円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は昨日の日経平均が今年最大の上げ幅となるなど大幅高となった反動で下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)