毎週月曜21時から開催している「広木隆のMonday Night Live」でいただいたご質問のうち、セミナー内で回答しきれなかったご質問に広木隆が回答いたします。回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。
Q.岸田総理がアメリカでの講演、 経済対策発表と立て続けに行動しています。株価への影響は?
岸田総理がアメリカでの講演、経済対策発表と立て続けに行動しています。早期の衆院解散説が流れる中、株価はどう動くのでしょうか。
回答
経済対策はあまり新味がありませんが、米国でも呼びかけた「資産運用立国」は重要なポイントです。やりようによっては日本の資本市場を大きく成長させることができる。制度面の改革(改善)と投資教育に対する力の入れ方、そして税制がカギとなります。どこまで踏み込んだ、大胆な政策を打ち出せるか見守りたいと思います。僕は直接、政府に意見を出す立場にありませんが、知り合いが政府高官と協議するので実効性を高めるにはどうしたらいいか、意見を求められています。彼経由で政府に意見が届くとよいと願っています。
Q.米国の経済見通しでソフト、ハード、ノーランディングのシナリオがありますが、どういうタイミングで、何を基準に、誰が判断するのでしょうか。
米国の経済見通しでソフト、ハード、ノーランディングのシナリオがありますが、どういうタイミングで、何を基準に、誰が判断するのでしょうか。
回答
ハードランディングになるか、ソフトランディングになるか、それは「結果」が決めることです。ご質問は、誰がその経済的パフォーマンスを「ハードランディング」とか「ソフトランディング」と判断するのか?ということですか?それはマーケットのコンセンサスです。ただ、絶対的な判定はありませんので、世間が「ハードランディング」だと言っても、自分はそう思わない、というのもありでしょう。ちなみに米国の景気循環(景気の山谷)を判定するのは全米経済研究所(NBER)です。
Q.バリュー株はこのまま年末まで上げていきますか。
バリュー株はこのまま年末まで上げていきますか。
回答
バリュー株優位の背景には金利上昇が大きな要因としてあります。そしてその金利上昇はFRBのタカ派姿勢が要因です。今後は米国の景気減速を示す指標が散見され、FRBのタカ派姿勢が緩むと見ていますが、それがはっきりするのは12月のFOMCでしょう。したがって、年末まで、という期限を区切れば、バリュー株の優位は続く可能性が大きいと考えます。
Q.ゲーム関連株の見通しは如何ですか。 カプコン、スクエニなどなど。
東京ゲームショウが終了しました。ゲーム関連株の見通しは如何ですか。 カプコン、スクエニなどなど。
回答
ゲーム産業は日本を代表する成長産業です。カプコン(9697)、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の利益率の高さは目を見張ります。カプコンは業績が好調です。「ストリートファイター6」のヒットなどで、2024年3月期は7期連続の最高益が見込まれます。新作に加え「旧作」ソフトでも堅実に稼いでいます。7月下旬には上場来高値を更新したあと、株価は1000円以上下落していますので、押し目買いの好機と思われます。
Q.日本でどうして小型グロースが売られているのでしょうか。
日本でどうして小型グロースが売られているのでしょうか。ケアネットはスリーエスと比べて割高でもないと思うのですが。
回答
金利が上昇する環境ではどうしてもグロース株は厳しいです。スリーエスというのはエムスリー(2413)のことでしょうか?同業のエムスリーとPERを比較すれば確かにケアネット(2150)のほうが低いですが、こういう状況ではPERの比較感で買いは入らないでしょう。ただ、ここ数日、連続陽線で切り返していますね!
Q.積立投資を続けるのに勇気づけられる格言を教えて下さい。
積立投資を続けるのに勇気づけられる格言を教えて下さい。
回答
No Investment, No Life 僕の造語です(笑)
Q.日揮は再生利用可能エネルギーの世界でも強みがあるのでしょうか。
日揮は再生利用可能エネルギーの世界でも強みがあるのでしょうか。今まで通り天然ガスに強いだけでは将来性に欠けているように見えますが広木さんの印象はいかがですか。そもそも日本の企業でエネルギー分野で勝ち組になれるところがありますか。
回答
日揮ホールディングス(1963)は旭化成(3407)と組んで、化石燃料に頼らず製造する「グリーンアンモニア」を手掛けます。発電時に二酸化炭素(CO2)を出さないとして注目されるアンモニアですが、製造には化石燃料由来の水素が使われています。これを再生可能エネルギーを使うなどCO2ゼロのアンモニアを生み出そうとする試みで注目されます。また、同社は、軽水炉型の小型原発「SMR」を手掛ける新興の米国企業ニュースケール・パワーに出資するなど、多様なエネルギービジネスを模索しています。「日本の企業でエネルギー分野で勝ち組になれるところがありますか。」というご質問ですが、従来、エネルギー産業といえば、シェブロン(CVX)、エクソン(XOM)、BP(BP)など石油メジャーがその代表でした。しかし、これからの脱炭素時代はテクノロジーの力でクリーンなエネルギーを作れる企業が「エネルギー企業」として勝ち組になるでしょう。日揮などはその候補だと思います。
Q.化粧品はディフェンシブ銘柄と思っていたのですが、株価が下がっています。しばらくは厳しい状況が続くのでしょうか。
化粧品はディフェンシブ銘柄と思っていたのですが、コロナの影響?円安の影響?中国の影響?かで、株価が下がっています。しばらくは厳しい状況が続くのでしょうか。例えば資生堂などはいかがでしょう。
回答
コロナは脱したのですが、やはり中国景気減速が痛手です。しばらく厳しいでしょう。資生堂(4911)はブランド譲渡の影響で減収となり、国内工場の譲渡に伴う減損損失を計上して最終損益も減益。このためPERが70倍台と株価がこれだけ下げても割安感が出ません。優良企業ですがしばらく株価の底が見えない状況です。
このコーナーでは、毎週月曜夜21時から開催している「広木隆のMonday Night Live」でいただいたご質問のうち、セミナー内で回答しきれなかったご質問にチーフ・ストラテジストの広木隆が回答いたします。
今回は2023年9月25日のセミナーで寄せられたご質問から抜粋して回答しています。
回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。
【広木隆のMonday Night Liveについて】
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