【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,472.98  △184.15 (8/23)
NASDAQ: 13,721.03  △215.16 (8/23)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇一服を好感した買いで上昇しました。49ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を広げ午後に245ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが、その後も堅調に推移すると結局184ドル高の34,472ドルで取引を終え3日ぶりに反発となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も215ポイント高の13,721ポイントと3日続伸となっています。

2.経済指標等

8月の米製造業PMI速報値は47.0と前月から低下し市場予想も下回りました。一方で7月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比4.4%増の71万4000戸となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げ、情報技術とコミュニケーション・サービスが2%近く上昇したほか、不動産も1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではメルク[MRK]が4%近く上げたほか、インテル[INTC]も3%を超える上昇となりました。また、アップル[AAPL]も2%以上上げています。一方でナイキ[NKE]が2%を超える下げとなっています。ダウ平均構成銘柄以外では、百貨店のコールズ[KSS]が決算で1株利益が市場予想を上回ったことで5%余り上げています。カジュアル衣料チェーンのアバクロンビーアンドフィッチ[ANF]も決算で売上高と1株利益が市場予想を大幅に上回ったことで急伸し23%を超える上昇となっています。さらに主力ハイテク株が堅調でネットフリックス[NFLX]が3%以上上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も2%を超える上昇となっています。

半導体株も高くアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とエヌビディア[NVDA]が3%以上上げ、マイクロン・テクノロジー[MU]も3%近く上昇しています。なお、取引終了後に決算を発表したエヌビディアは売上高と1株利益が市場予想を上回ったうえ、8-10月期の業績見通しも市場予想以上となったことから時間外で一段高となっています。

5.為替・金利等

長期金利は8月の米製造業PMIが前月から低下し、市場予想も下回ったことで0.13%低い4.19%となりました。ドル円は144台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高やエヌビディアの好決算を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)