【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,473.13  △407.51 (8/7)
NASDAQ: 13,994.40  △85.16 (8/7)

1.概況

米国市場はニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が物価の上昇率が鈍化すれば米連邦準備理事会(FRB)が来年に利下げを始める可能性があるとの見解を示したことから反発しました。59ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を大きく広げ午後に入り431ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが、引き続き高値圏で堅調に推移すると結局407ドル高の35,473ドルで取引を終え4日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も85ポイント高の13,994ポイントと5日ぶりに反発しています。

2.経済指標等

6月の米消費者信用残高は前月比178億5000万ドル増となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが2%近く上昇したほか、金融と不動産、資本財・サービス、ヘルスケア、一般消費財・サービスも1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもアムジェン[AMGN]が4%近く上昇したほか、ボーイング[BA]も3%近く上げています。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]が2%を超える上昇となり、キャタピラー[CAT]とダウ[DOW]も2%近く上げています。一方でアップル[AAPL]とベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]、スリーエム[MMM]の3銘柄が下げ、アップルは1%を超える下落となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が高くグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とネットフリックス[NFLX]が2%を上回る上昇となり、アマゾン・ドット・コム[AMZN]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も2%近く上げています。さらに半導体製造装置株が高くアプライドマテリアルズ[AMAT]が3%を超える上昇となり、KLA[KLAC]とラムリサーチ[LRCX]も2%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%高い4.09%となりました。ドル円は142円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の32,500円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)