【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,618.69  ▼55.69 (5/8)
NASDAQ: 12,256.92  △21.51 (5/8)

1.概況

米国市場は10日に米消費者物価指数の発表を控え様子見となるなか小幅に高安まちまちとなりました。40ドル高でスタートしたダウ平均は直後に73ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとマイナスに転じ一時は165ドル安まで下落するなど軟調に推移し結局55ドル安の33,618ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が1ポイント高の4,138ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も21ポイント高の12,256ポイントとなっています。

2.経済指標等

3月の米卸売在庫は前月比変わらずとなり市場予想を下回りました。また、卸売売上高は前月比2.1%減となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や資本財・サービス、公益事業など7業種が下げました。一方でコミュニケーション・サービスや一般消費財・サービスなどの4業種が上げ、コミュニケーション・サービスは1%を超える上昇となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー(DIS)が2%以上上げ上昇率トップとなりました。一方でウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が1%を超える下落となり、スリーエム(MMM)も1%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株の一角が堅調で、ネットフリックス(NFLX)とグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が2%を超える上昇となり、テスラ(TSLA)も1%高となっています。また、半導体株でもアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が6%近く上げ、ウエスタンデジタル(WDC)も2%を上回る上昇となっています。さらにアメリカン航空グループ(AAL)が投資判断の引き上げを受けて3%以上上げています。食肉のタイソン・フーズ(TSN)は1株損益が赤字となったことなどで急落し16%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%高い3.51%となりました。こうしたなかドル円はやや円安に振れ135円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)