インテュイティブ・サージカル(ISRG)決算:1株利益は1.19ドルで市場予想を上回る

インテュイティブ・サージカルは、最小侵襲手術を支援するためのロボットシステムの開発、製造、販売を手掛ける。また、システムには、計器、使い捨て付属品、および保証サービスも提供される。世界中の病院に約7,000台のダビンチシステムが設置され、米国では4,000台以上の設備が設置され、新興市場でも設置台数が伸びている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比11%増の15.6億ドル(市場予想は15.2億ドル)

★手術ロボット「ダビンチ」出荷数・・・前年同期9.2%減の305台(市場予想は290台)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.19ドル(市場予想は1.11ドル)

決算総括

売上高、調整済みEPSとも予想を上回った。手術ロボットのダビンチの出荷台数も予想を上回った。

今後の株価見通し

245ドルを目指す展開を予想する。

ユナイテッド航空(UAL)決算:1株利益は2.81ドルで市場予想を上回る

ユナイテッド航空は、米国の大手航空会社である。サンフランシスコ、シカゴ、ヒューストン、デンバー、ロサンゼルス、ニューヨーク/ニューアーク、ワシントンDCなどを拠点(ハブ)空港としている。従来型の競合会社に比べ、より海外旅行に重点を置いたハブ&スポーク型のネットワーク戦略をとる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★営業収入・・・前年同期比66%増の128.8億ドル(市場予想は127.2億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.81ドル(市場予想は2.29ドル)

売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。旅客収入が好調だった。旅行需要の堅調な回復を背景に利益が市場予想を上回った。第4四半期の利益見通しも予想を上回り、決算発表日の株価は時間外取引で約7%上昇した。

今後の株価見通し

米航空業界は、消費者による3年ぶりの強い需要を享受している。コロナ禍で閉鎖されていた国境の再開やドル高を受けて海外旅行が増加しているほか、オフィス勤務再開でビジネス需要も高まっているため、需要回復が見られれば46ドル近辺までの上昇は見られよう。

ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)決算:1株利益は5.57ドルで市場予想を上回る

ユナイテッドヘルス・グループは、米国最大級の民間医療保険会社であり、2021年末現在、米国外の500万人を含む5,000万人の会員に医療給付サービスを提供している。事業者提供医療制度、自家保険制度、政府による公的保険制度のための医療保険プランの大手として、マネージドケア市場で大規模に事業を展開している。

また、医療保険事業に加え、医療・薬剤給付サービスから提携先および第三者に対する外来患者ケアや分析サービスまでを手掛けるオプタム事業への継続的な投資により、ヘルスケアサービス市場で巨大な組織を構築している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高 ・・・ 前年同期比13%増の803.32億ドル(市場予想は796.20億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 5.57ドル(市場予想は5.19ドル)

売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。通期調整済みEPSガイダンスレンジを引き上げ、予想を上回った。オプタム部門の売上高は予想を上回ったものの、ユナイテッドヘルスケア部門の売上高は予想を若干下回った。

今後の株価見通し

同社株は史上最高値圏にある。長期的にも、人口増加と高齢化により医療ニーズが高まり同社株には明らかに有利である。ディフェンシーブ株の代表的銘柄として、利上げが継続し、今後景気悪化が必定な見通しの中で、同社株の優位性は際立っている。522ドル超えから投資タイミングを図りたいところだ。

バンク・オブ・アメリカ(BAC)決算:1株利益は0.81ドルで市場予想を上回る

バンク・オブ・アメリカは、米国最大の金融機関の1つで、2兆5,000億ドル以上の資産を保有している。カスタマー・バンキング、グローバル・ウェルス&インベストメント・マネジメント、グローバル・バンキング、グローバル・マーケットの4主要事業部門からなる。

消費者向け業務には、支店網や預金業務、住宅ローン、自動車ローン、クレジットカードやデビットカード、小企業向けサービスなどがある。メリルリンチ事業は、バンク・オブ・アメリカ・プライベートバンクと同様に、ブローカレッジやウェルス・マネジメント・サービスを提供している。ホールセール業務には、投資銀行業務、法人向けおよび商業用不動産融資業務、キャピタル・マーケット業務などが含まれる。米国外でも事業を展開している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★調整後の収入・・・前年同期比8%増の246.00億ドル(市場予想:236.18億ドル)

★1株当たり利益(調整済み)・・・0.81ドル(市場予想0.78ドル)

決算総括

純営業収益、調整済みEPSがともに予想を上回った。金利上昇で純受取利息(NII)が予想を上回ったほか、トレーディング部門も債券・為替・商品(FICC)が好調で予想を上回った。投資銀行部門も底堅く推移した。

今後の株価見通し

好決算で、決算発表日の株価は5%を超す上昇となっている。34.30ドル超えから投資タイミングを図りたいところだ。

モルガン・スタンレー(MS)決算:1株利益は1.53ドルで市場予想を上回る

モルガン・スタンレーは、世界有数の投資銀行で、その歴史は前身となる会社が設立された1924年にまで遡る。事業は、機関投資家向け証券部門、ウェルス・マネジメント部門、投資運用部門で構成され、さまざまな金融商品やサービスを事業法人、政府系機関、金融機関や個人に提供している。

2021年末時点の顧客資産はおよそ5兆ドルにのぼり、従業員数は全世界でおよそ7万人を超える。純営業収益の約50%は機関投資家向け証券事業、残りをウェルス・マネジメント事業と投資運用事業が占める。米国外の拠点の純営業収益が全体のおよそ30%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★収入・・・前年同期比12%減の129.86億ドル(市場予想は132.46億ドル)

★1株当たり利益・・・1.53ドル(市場予想は1.51ドル)

調整済みEPSは予想を上回ったものの、純営業収益は予想を下回った。FRBのタカ派姿勢と景気後退への懸念が、市場に大きな打撃を与えている。投資銀行にとっては、投資家からの好感度を高めるために株式や債券の売却を先延ばしにしていることが、特に大きな痛手となっている。

今後の株価見通し

7-9月期決算(第3四半期)では、調整済みEPSは予想を上回ったものの、純営業収益は予想を下回った。当面底値模索の動きとなろう。