毎週月曜21時から開催している「広木隆のMonday Night Live」でいただいたご質問のうち、セミナー内で回答しきれなかったご質問に広木隆が回答いたします。回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。
Q.2022年の相場のプラス要因・マイナス要因とは
相場にとって、2022年のプラス要因とマイナス要因は何があげられますでしょうか。
何月が一番よく、何月が悪いなどグラフでどのようにイメージすればよいでしょうか。ご教示ください。
回答
プラス要因はコロナの落ち着き、そして供給制約の解消、インフレの沈静化でしょう。時間が解決する面もあるので「2022年」で言えば年末、12月としておきます。
ちなみに米国大統領の就任3年目がもっとも株のパフォーマンスがよい年なので、それを見込んだ買いが来年秋の中間選挙前後から加速してきます。逆に中間選挙まではもたつくものです。
マイナス要因は、岸田政権の市場にフレンドリーでないスタンス。参院選で勝利すれば、財務官僚のいうことを聴いて、増税路線を打ち出しかねません。そのあたりに注意するべきかと。
4月には携帯料金引き下げ効果の剥落で日本のCPIも2%程度になり、日銀がゼロ金利を解除するかもしれません。それは銀行株はじめバリュー株には好材料ですが、日本は長期にゼロ金利で利上げに慣れていないので、相場全体は調整する可能性もリスクとしてとらえておくべきです。
Q.年明けの米株の展開は?
米株は色々な出来事を結局プラスにし強いと感じます。
例年通りこのまま年明けに高値を追う展開とみますが、どのようにお考えでしょうか…。
回答
ご指摘の通り、例年通りこのまま年明けに高値を追う展開と思います。
例年、1月は January Effect と呼ばれ、株価が上昇しやすい月です。その背景として、ニューマネーの流入が挙げられますが、昨今の原油高で産油国が潤っており、サウジ、アブダビ、あたりのSWF(政府系ファンド)が投資を準備しています。
2022年はオイルマネーの流入もあって例年以上に1月効果は高いと期待できます。
Q.2022年の自動車株と半導体株の見通しは?
■質問ですが、自動車は半導体調達がスムーズになると挽回生産で業績が伸びるのは大方予想できると思いますが、どうして自動車株はいまいち上がらないのでしょうか?(アヴァ様)
■2022年自動車と半導体はどちらが株価伸びますか? (ほのかな様)
回答
2022年は自動車と半導体、どちらも有望です。
「自動車株はいまいち上がらない」というアヴァ様のご指摘ですが、トヨタ(7203)、デンソー(6902)などは高値を追っています。自動車株の中でもこれら勝ち組に投資することです。
Q.半導体株の上昇余地について
ソニー(6758)やレーザーテック(6920)、東京エレク(8035)は最高値や7月高値以来の高値をつけてきています。
TSMC(TSM)の誘致もブーストしもっと上がると思いますがどう思われますか?
回答
ご指摘の通り、さらに高値を目指すでしょう。
何度も申し上げている通り、この先はテクノロジーが指数関数的に進化していくので半導体の需要は減るどころか増える一方です。
最近の事例ではメタバースがあっというまにトレンドになったことからもお分かりいただけると思います。
Q.ESG投資や脱炭素銘柄の展望を教えてください
■ESG投資はテーマ投資に近くなり、徐々に魅力が薄れてくると聞きましたが、旬は過ぎたのでしょうか。(Traveller様)
■岸田内閣になって、カーボンニュートラルが後退したように思います。とはいえ世界の大きな潮流は脱炭素だと思うのですが、脱炭素銘柄を買おうか迷っています。これらの関連銘柄についてどのような展望を持っていますか?(なにわのおやじ様)
回答
ESGは不可逆的な投資の潮流なので後退することはありません。
ただし、それでどんな銘柄に投資するかということについてはすぐに解が見えるわけではありません。
つまり、「ESG関連銘柄」というものがあるわけではなく、すべての企業がESG、脱炭素、気候変動にいかに取り組んでいくかということが企業価値評価のひとつの軸になりつつあるということです。
このコーナーでは、毎週月曜夜21時から開催している「広木隆のMonday Night Live」でいただいたご質問のうち、セミナー内で回答しきれなかったご質問にチーフ・ストラテジストの広木隆が回答いたします。
今回は2021年12月27日のセミナーで寄せられたご質問から抜粋して回答しています。
回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。
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