先週のストラテジーレポートで述べた通り、株式相場は下値が固まってきたようである。先週後半は3日連続で、陽線で引けた。底入れのシグナルと見られる。特に日経平均は12/1と12/3に長い下ヒゲを引いて陽転し、週末の終値は2万8000円台に乗せて引けた。今回の急落局面では2万7500円は割り込まなかった。8月、10月、そして今回と少しずつではあるが下値が切りあがっている。相場は右肩上がりが崩れていない。

今週の日経平均はこの水準で下値を固める意味合いから、一進一退の展開が予想される。翌週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて動きづらい面もある。ここで注意しなければならないのは週末にメジャーSQを控えているということだ。FOMC前の様子見で投資家が動けないところを見透かして投機筋の売り仕掛けが入ると、SQに絡む需給要因で思わぬ波乱もあり得るので要注意である。

今週の経済指標では8日に発表される11月の景気ウォッチャー調査、9日の10-12月期法人企業景気予測調査、11月の工作機械受注、そして10日に発表される米国の11月消費者物価指数が主なところ。消費者物価のコア指数の予想は前年比+4.9%。10月実績は+4.6%だった。インフレの加速が予想されているが、先週末の雇用統計では賃金上昇率は加速しなかった。要注目である。

東証マザーズ指数の下落基調が鮮明になっているが今月後半のIPOラッシュに向けた換金売りが響いていると思われる。それでもマザーズ指数は75日線で大きく反発して25日線に頭を抑えられている格好。ここを抜けることができるか正念場である。