投資のプロが駆使する金融工学を自分で勉強するのは困難
投資初心者には投資信託をおすすめすることが多いですが、投資信託はそれこそ銘柄数が山のようにあります。
いざ、始めよう!と思っても立ち止まってしまうケースの要因はその「商品の多さ」かもしれません。何を選んでいいのか迷ってしまい、いつまでも投資が始められないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
投資には勉強が必要です。自分で勉強すればするほど、難しさを実感することもあるでしょう。勉強することで、独自の考えや手法を身につけ、投資を楽しみながら利益を得ている個人投資家もたくさんいるのは事実です。
一方、金融工学の専門家が集まり、複雑なプログラムを使って投資をするプロ投資家も多く存在します。ちょっと勉強しても、そうしたレベルにはなかなか到達できるものではありません。
であれば、そうした知識をもって、自分に最適な投資信託を選んでくれる人がいれば・・・と思う方も多いのではないでしょうか。投資のプロを雇うことは大変ですが、今の時代なら、投資のためのAI、ロボットを味方につけるという方法があります。
ロボアドバイザーとは
「ロボアドバイザー」という言葉を耳にしたことはあるのではないでしょうか。自分の投資方針に合う資産運用ができる投資商品を教えてくれる、もしくは自分に変わって運用をロボットがしてくれるというものです。
ロボアドバイザーにはアドバイス型と投資一任型の2タイプがあります。アドバイス型はその名の通り、アドバイス、つまり提案をするだけで実際の投資行動は自身で行う必要があります。提案に従うも従わないも、自分で決めることになりますし、リバランス等のフォローも自身で行う必要があります。
投資一任型は、運用まで全てお任せで、自分で考えたり、発注したりという投資行動は一切必要なくなります。投資の勉強をしなくても、自分のリスク許容度と投資方針の希望を伝えるだけで、希望に沿った投資を始められます。また、ロボット運用のため、人が投資するのと違い「迷い」がないという大きな利点もあります。
投資対象は、保有するにあたってのコストが比較的低い投資信託やETFです。
投資資金の投入は、申込時に初期投資金額を一度に入れるタイプと定期的に積立てるタイプ、その併用タイプと様々なものがあります。
ロボアドバイザーを利用する時に注意すべき3点
ロボアドバイザー投資は便利で簡単ということで、投資初心者の注目を集めていますが、3点注意しておくべきことがあります。
1.サービス利用料がかかります(特に投資一任型)
アドバイス型は手数料無料を謳う会社もありますが、一般的には「運用する資産の年率●%に相当する金額』といった設定でサービス利用料(手数料)がかかります。投資のプロを雇うコストに比べればわずかなものとはいえ、充分に比較、検討すべきです。
2.利益を確約するものではありません
例えAIによる投資選択だとしても、相場が相手である限り、「確実に利益が出る」ということはあり得ません。投資にリスクがあるということは損する可能性もあります。リスクを小さく抑える工夫がシステマチックになされるサービスということです。
3.非課税口座対応はサービス提供会社によって異なります
提供会社によって対応している会社と、対応していない会社があります。
ロボアドバイザーに任せれば、確かに投資の知識は必要ないとも言えますが、できればこれを機に投資の勉強はぜひともしていただきたいと思います。
そしてロボアドバイザー以外にも、自身の手法での投資にも挑戦していってもらいたいものです。