ウォルマート(WMT)決算:一株利益は1.39ドルで市場予想を下回る
企業概要
売上高で米国最大の小売業者であるウォルマートは、56のバナーで11,500以上の店舗を運営している。店舗では、さまざまな雑貨や食料品を販売している。国内市場は2020年度全社売上高の77%を占め、海外ではメキシコ・中米(同6%)、英国(同6%)、カナダ(同4%)が主要市場となっている。米国内の売上は、約56%が食料品、34%が雑貨、10%が健康・ウエルネス用品で構成されている。自社で運営するeコマースサイトに加え、Flipkart、shoes.comなど複数のeコマースサイトを展開している(また、中国のオンライン小売業者JD.comの株式の約10%も保有)。eコマースサイトの売上高は総計で2020年度全社売上高の約7%を占めた。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(11月-1月期)実績
★売上高・・・前年同期比7.3 %増の1520.79億ドル(市場予想は1483.85億ドル)
★一株当たり利益(調整済み)・・・1.39ドル(市場予想は1.50ドル)
★純利益・・・前年同期比1%減の39.28億ドル(市場予想は42.86億ドル)
★営業利益・・・前年同期比3%増の54.9億ドル(市場予想は63.75億ドル)
★米既存店売上高・・・前年同期比8.9%増(市場予想は6.1%増)
★四半期配当・・・1株当たり1セント引き上げの55セント
第1四半期ガイダンス
★一株当たり利益成長率・・・横ばい~小幅増(市場予想は1.30ドル)
通期ガイダンス
★売上高成長率・・・1桁前半台(市場予想は5569.9億ドル)
★一株当たり利益成長率・・・横ばい~小幅増(市場予想は2.2%増の5.75ドル)
★設備投資・・・140億ドル
第4四半期売上高は予想を上回ったが、調整済みEPSは下回った。
11月-1月期の売上高は前年同期比7%増の1520億7900万ドルだった。市場予想(1485億1000万ドル)を上回った。最終損益は20億800万ドルの赤字(前年同期は42億9400万ドルの黒字)に転落した。
今後の株価見通し
2021年通期の既存店売上高の見通しについて、米国およびサムズクラブとも1桁台前半の伸びに留まるとの見通しを示したことに市場は失望感を強めている。しばらく底練りフェーズとなり、再度上値をうかがう展開を予想する。
キーサイト・テクノロジーズ(KEYS)決算:一株利益は1.43 ドルで市場予想を上回る
企業概要
キーサイト・テクノロジーズは、通信および電子産業に電子設計およびテストソリューションを提供する。測定ソリューション、顧客サポートおよびサービスの2つの部門で事業を展開している。測定ソリューション部門は、収益の大部分を占め、無線周波数、マイクロ波、デジタルソリューションなどのハードウェアやソフトウェア製品を販売している。顧客サポートおよびサービス部門は、製品を購入した顧客に修理や較正サービスを提供し、改装機器の再販売を支援している。米国、中国、日本が、売上高の半分以上を占めている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(11月-1月期)実績
★売上高・・・前年同期比8.0%増の11.8億ドル(市場予想は11.5億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.43ドル(市場予想は1.37ドル)
第2四半期ガイダンス
★売上高・・・11.9-12.1億ドル(市場予想は11.6億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.29-1.35ドル(市場予想は1.31ドル)
2020年11月-2021年1月期決算は売上高が前年同期比8%増の11億8000万ドルだった。市場予想(11億5600万ドル)を上回った。
11-1月期は高速通信規格「5G」の需要増が続いたほか、半導体計測など含む産業部門が好調だった。
今後の株価見通し
ファーウェイと取引があり、米中貿易戦争のあおりを受けていたが、株価は悪材料出尽くし状態だ。引け後のOTC取引では157ドル台で推移しており、更なる上値追いとなろう。
ズームインフォ・テクノロジーズ(ZI)決算:一株利益は12セントで市場予想を上回る
企業概要
ズームインフォ・テクノロジーズは、販売およびマーケティング・チームのためのクラウドベースのプラットフォームを運営している。ターゲットとする企業の組織や専門的な人材に関する情報を提供する。提供するサービスには、コンタクト先・企業の検索、買い手の意図を測るためのデータ、ソーシャルセリング、ウェブリサーチ、ウェブサイトのビジター追跡、リードの強化、データベース管理、キャンペーンの最適化、ウェブフォームの最適化などがある。これらのサービスは、米国全土で提供されている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比53.3%増の1.40億ドル(市場予想は1.31億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・12セント(市場予想は10セント)
第1四半期(1月-3月期)ガイダンス
★売上高・・・1.44-1.46億ドル(市場予想は1.36億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・10-11セント(市場予想は10セント)
通期ガイダンス
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・47-49セント(市場予想は47セント)
第4四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第1四半期売上高、及び調整済みEPSガイダンスレンジもともに予想を上回った。更に、2021年度通期ベース売上高、及び調整済みEPSガイダンスレンジもともに予想を上回った。
今後の株価見通し
デジタル化やコミュニケーションのニーズが半導体産業の成長をけん引し、クラウドサーバ、サーバストレージ、ゲーム機、ヘルスケア機器などが、メモリやIT関連機器の需要を押し上げるだろう。今回の好決算により、引け後の時間外取引で、118ドル台をつけている。
ニューモント(NEM)決算:一株利益は1.06ドルで市場予想を上回る
企業概要
ニューモントは、金の生産高で世界最大級の鉱山会社である。2019年度の生産高は、金が630万オンス、および、副産物の販売が6億2,400万金相当オンスであった。長期的には、4大陸に広がる鉱山ポートフォリオから年間620万ポンドから670万ポンドの金を生産し、オールイン操業維持コスト(AISC)を1オンスあたり800ドルから900ドルのレンジに下げることを目標としている。2019年度のAISCは、1オンスあたり966ドルであった。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比14%増の33.8億ドル(市場予想34.3億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.06ドル(市場予想は0.95ドル)
★純利益・・・前年同期比109%増の8.56億ドル(市場予想8.59億ドル)
★EBITA(調整後)・・・前年同期比37%増の17.7億ドル(市場予想19.51億ドル)
第4四半期売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは上回った。
今後の株価見通し
デジタルゴールドとしてのビットコインへの関心高を背景に、機関投資家やヘッジファンドが、金に投じていた資金の一部をビットコインに再分配している。同社株はベアトレンドに入っており、65ドル超えで、投資タイミングを図ることになろう。