ギリアド・サイエンシズ(GILD)決算: 一株利益は2.19ドルで市場予想を上回る
企業概要
ギリアド・サイエンシズは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス(HBV)およびC型肝炎ウイルス(HCV)を中心に、有効な治療法が確立されていない感染症治療のための新薬を開発し製品化を行うバイオ医薬品企業である。
2006年にCorus PharmaとMyogenを買収、その後CV Therapeutics、Arresto Biosciences、2011年にはCalistoga Pharmaceuticalsを買収し、肺疾患や心臓血管疾患、がん治療分野にも進出。
2012年のPharmassetの買収により、C型肝炎治療薬ハーボニーの併用剤の一部でもあるソバルディを取得。Kite Pharmaの買収、および継続中のForty-Sevenの買収で、細胞療法および非細胞療法のがん治療薬のエクスポージャーが広がることになる。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc
第4四半期(10-12月期)実績
★製品売上高・・・前年同期比26%増の74.2億ドル(市場予想は70.4億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.19ドル(市場予想は2.03ドル)
★研究開発費・・・前年四半期比36%増の15.8億ドル(市場予想は13.2億ドル)
2021年度通期ガイダンス
★製品売上高・・・237-251億ドル
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・6.75-7.45ドル(市場予想は6.77ドル)
2020年第4四半期決算は、売上高が26%増加し、市場予想を上回った。新型コロナウイルス感染症患者の治療向けに世界的に承認されている抗ウイルス薬「レムデシビル」の販売が寄与した。2021年の業績見通しも市場予想を上回り、同社株は引け後の時間外取引で2%上昇した。21年の調整後1株利益見通しの中央値は7.10ドル。
今後の株価見通し
株価はベアトレンドを上抜けている。今回の好決算内容を受け更なる上値追いとなろう。
ニュー・レリック(NEWR)決算:一株損失は14セントで市場予想を下回る
企業概要
ニュー・レリックは、リアルタイムで膨大なソフトウェア・データを収集、保管、分析するためのソフトウェアアナリティクス・ソリューションを提供する。
主要製品であるニュー・レリック・ソフトウェアアナリティクス・クラウドは、ソフトウェアスイート、ビッグデータのデータベース、オープン・プラットフォームで構築されている。ソリューションには、診断、レポーティング、警告、取引監視、およびパフォーマンス監視のための機能が含まれる。
収益源は、通常一年契約で提供するソフトウェアのサブスクリプション収入である。米国市場から売上高の大半が生み出されており、残りは欧州・中東・アフリカ(EMEA)、アジア太平洋地域などが占めている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比8.7%増の1.66億ドル(市場予想は1.65億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・14セントの赤字(市場予想は15セントの赤字)
第4四半期ガイダンス
★売上高・・・1.66-1.67億ドル(市場予想は1.71億ドル)
第3四半期売上高は予想を上回り、調整済みEPSの赤字幅は予想ほど悪化しなかった。続く第4四半期売上高ガイダンスレンジは予想を下回った。
第4四半期ガイダンス
★売上高・・・1.66-1.67億ドル(市場予想は1.71億ドル)
第3四半期売上高は予想を上回り、調整済みEPSの赤字幅は予想ほど悪化しなかった。続く第4四半期売上高ガイダンスレンジは予想を下回った。
今後の株価見通し
続く第4四半期ガイダンスが弱い。株価は決算発表日の引け後のOTC取引で12%程度下落。当面底値模索の動きとなろう。
ウィン・リゾーツ(WYNN):一株損失は2.45ドルで市場予想を上回る
企業概要
ウィン・リゾーツは、豪華カジノとリゾートを運営する。スティーブ・ウィン前CEOによって2002年に設立された。ウィン・マカオ、アンコール・アット・ウィン・マカオ、ウィン・ラスベガス、アンコール・アット・ウィン・ラスベガスの4大リゾートを展開している。
2016年8月にマカオにウィン・パレス・コタイを開業、2019年6月にマサチューセッツ州のウィン・ボストン・ハーバーを開業した。ラスべガスでは現在、さまざまなプロジェクトの開発が進行中である。
2021年後半に、マカオ・パレス・リゾートに隣接する新たな施設の建設を開始することを計画しており、2025年の開業が予想される。全社EBITDAに占める割合はマカオ事業が76%、ラスベガス事業が24%である。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10-12月期)実績
★営業収入・・・前年同期比59%減の6.86億ドル(市場予想は6.77億ドル)
〇ラスベガス部門…1.73億ドル(市場予想は2.02億ドル)
★1株当たり損失(調整後)・・・2.45ドルの赤字(市場予想2.40ドルの赤字)
★ラスベガス部門調整後EBITDA…前年同期比74%減の2100万ドル(市場予想は2740万ドルの赤字)
★不動産EBITDA(調整済み)・・・前年同期比84%減の6980万ドル(市場予想は6750万ドルの赤字)
ウィン・リゾーツが2020年10-12月期、マカオ事業の営業損失が7,430万米ドルとなったことを報告した。2億790万米ドルの利益を報告した前年同期間からは大幅減となるも、2億1,600万米ドルの損失を報告した第3四半期からは大幅に改善した。
今後の株価見通し
同社株はほぼ3年に及ぶベアトレンド下にある。130ドル超えから投資タイミングを測ることになろう。
MGMリゾーツ・インターナショナル(MGM)決算:一株損失は0.90ドルで市場予想を下回る
企業概要
MGMリゾーツ・インターナショナルは、ラスベガス・ストリップで最大のリゾート運営会社で、同市場の全客室数の約4分の1を占める35,000の客室やスイートルームを有する。ラスベガスのリゾート施設には、MGM Grand、Mandalay Bay、Mirage、Luxor、New York-New Yorkがあり、またCityCenterの50%を保有する。
ラスベガス・ストリップ事業は、2019年度のEBITDAR(金利・税金・減価償却費・リース料支払い前利益)の49%を占める。マカオでは、2018年初めにコタイ・ストリップにオープンしたMGM Macau(56%保有)を運営している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比53%減の14.9億ドル(市場予想は15億ドル)
○MGMチャイナの売上高・・・3.05億ドル(市場予想は2.18億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.90ドルの赤字(市場予想は1.01ドルの赤字)
同社株はかなり好材料を織り込んでいるためあまりサプライズのない決算だった。
今後の株価見通し
今後ワクチン普及にともない、経済正常化により、更なる上値が狙えそうだ。
ウーバー(UBER)決算:一株損失は54セントで市場予想を下回る
企業概要
ウーバー・テクノロジーズは、乗客と運転手、食事の注文者とレストランやフードデリバリーサービス提供者、および、荷送人と運送人をマッチングするためのテクノロジーを提供している。
運営するオンデマンドテクノロジー・プラットフォームは、最終的には同社が「空飛ぶ車のシェアリング」と呼ぶ自律車両、無人機による配送、Uber Elevateなどの新たな製品やサービスに利用される可能性がある。サンフランシスコに本社を置き、世界63カ国以上で事業を展開している。
現在、1億1千万人を超えるユーザーが少なくとも月に1回はライドシェアリングを利用し、あるいは、食事を注文している。売上高の約76%はライドシェアリングが占め、22%が食事の配達から生み出されている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比15.5%減の31.7億ドル(市場予想は35.8億ドル)
〇デリバリー部門…前年同期比19%増の13.6億ドル
〇ライド部門…前年同期比52%減の14.7億ドル
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・54セントの赤字(市場予想は55セントの赤字)
★純損益… 9.68億ドルの赤字
配車サービスの米ウーバー・テクノロジーズが10日発表した2020年10-12月(第4四半期)決算では、売上高が31億7000万ドル(約3300億円)と16%減少した。アナリストの予想平均を下回り、配車利用の落ち込みを料理宅配の需要で補えていないことが浮き彫りになった。ウーバーの株価は決算発表後に下落。通常取引終了後の時間外取引で一時約3%安となった。
第4四半期の調整後EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)は4億5400万ドルの赤字と、アナリスト予想よりは良好だった。同四半期に自動運転車事業と空飛ぶ自動車部門を新興企業に売却した。ウーバーは依然、年内に調整後ベースで四半期決算黒字化を達成する軌道を維持していると表明。
今後の株価見通し
今後のワクチン開発、新大統領下での経済対策等を背景に、中長期的に同社株は面白い展開が期待できそうだ。