前回コラムでは、2日続けて窓をあけて上昇したあと、上向きの5日移動平均線上を維持できるかが上昇継続のカギとしましたが、果たして結果はどうなったでしょうか。確認してみたいと思います。
前回の値動きの確認
前回コラムでは、「上向きの5日移動平均線上を維持できるかどうかが上昇トレンド継続のカギを握っていると考えられます。仮に5日移動平均線を維持するようですと、高値更新が継続するなど株価水準の切り上げが期待されます。一方で、下回る場面があっても、5日移動平均線上を直ぐに回復するようですと、上昇トレンドに変化はないと考えられ、29,000円に接近することも視野に入ると考えられます」としました。
実際の動きですが、こちらで指摘した通りの展開になっています。
先週は上向きの5日移動平均線上を維持したことから高値更新が続き、1月14日には一時28,979円をつけ、29,000円まであと21円に迫る場面がありました。
また、今週に入ってから1月18日には窓をあけて5日移動平均線を割り込む場面がありましたが、翌営業日(1月19日)には5日移動平均線上を回復しており、29,000円に乗せる可能性が継続していると考えられそうです。
今回発生した窓の種類は?
そうしたなか、日経平均は今週1月18日と19日のあいだに小さな窓をあけているのが分かります。皆さんは今回発生した窓はどの種類の窓だと思いますか?
先週つけた1月14日の高値と1月18日の安値の値幅の範囲内であることから、私はコモンギャップ(=普通の窓)になるのではないかと考えています。
仮にコモンギャップだった場合、窓があいても方向性を決めるような窓ではなく、直ぐに埋まってしまうことになるかもしれません。
今後の動向について
ただし、今回発生した窓を埋める場合に注意したいのが、終値で再び5日移動平均線を下回るかどうかです。
仮に終値で下回るようですと、5日移動平均線を挟んだ上下の値動きとなってもち合いが形成されることが考えられます。もしくは、5日移動平均線を下回ったまま推移して、5日移動平均線が下向きに変化して下降トレンドに変わることも考えられそうです。
そうなりますと、売買タイミングが重要になってきます。5日移動平均線の動きに注目して、高値掴みを避けるようにする必要がありそうです。
一方で窓を埋めることなく上昇が続いた場合、29,000円台が視野に入ることや29,000円台を維持することが考えられます。
いずれにしても、5日移動平均線の向きと株価の位置関係が今後の方向性を探る重要なカギになると思われますので、今週も要注目です。