200日移動平均線をはさんだもみ合いが続く

いよいよ米大統領選挙の投票日がやってきました。ハリス氏かトランプ氏か、どちらの候補者が当選するのか、そしてその結果を受け世界のマーケットがどのような値動きになるのか、注目されるところです。

そうした中、東京市場は前回指摘した200日移動平均線をはさんだもち合いが続いています。200日移動平均線は緩やかな上昇を続けていますが、日経平均株価は11月1日に200日移動平均線を割り込む場面がありました。

ただ、3連休明けの11月5日には200日移動平均線上を回復しており、200日移動平均線をはさんだもち合いが続いているのが分かります。

このようにもち合いが続いていると、我慢できなくなって買ったり売ったりしたくなるところですが、トレンドが発生するまでポジションを持ったり、大きくしたりしないことがセオリーになります。

では今後の注目ポイントですが、200日移動平均線上を維持することに加え、5日移動平均線上を回復して維持することが反発継続のカギになると思われます。

仮に5日移動平均線上を回復して維持するような場合、5日移動平均線が上昇するとともにサポートになって4万円を目指すことが視野に入ります。反面、5日移動平均線上を上回っても維持できなかったり、5日移動平均線上を回復できずに押し返される状態が続いたりするような場合、200日移動平均線を下回ってしまい、もち合いを下放れることが考えられ注意が必要です。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※移動平均線は5日、75日、200日を表示

モメンタムは低水準で推移、上昇するか要注目

一方で、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを下回った状態が続いています。

こうした状況から、2本線が上昇して0ラインを上回ることができるかが注目ポイントになると思われます。

仮に0ラインを上回って維持したり、水準を切り上げたりするようなら、上昇の勢いが強まって5日移動平均線上を回復して維持することが視野に入ります。

反面、2本線が上昇して0ラインを上回っても限定的だったり、下向きに変化して低下したりするようなら、5日移動平均線上を回復しても維持できずに押し返されたり、200日移動平均線を下回ったりすることが考えられ、警戒が必要になるのではないかと思われます。