前回コラムまで冴えない動きとなっていた日経平均株価ですが、再び窓をあけて株価水準が切り上がる展開となりました。
それでは早速、前回を振り返ると同時に、日経平均株価の日足チャートを解説したいと思います。
前回の振り返り
前回コラムの執筆時点では、5日移動平均線を下回って終えており、「直ぐに5日移動平均線上を回復するようですと、窓を埋めることなく上昇トレンドが継続することになると考えられ、1月中にも日経平均株価が28,000円台に乗せることも考えられそうです」としていました。
この指摘の通り、1月7日には窓をあけて一気に5日移動平均線を上回ると、翌営業日の1月8日には連日で2つ目の窓をあけて水準を切り上げているのが分かります。また、節目となる28,000円台に乗せています。
今回発生した窓の種類は?
そうしたなか、今回発生した窓はどの種類と考えられるのでしょうか。
まず1つ目の窓ですが、この窓は過去の値幅の範囲内で発生していますので、コモンギャップ(=普通の窓)と考えられるのではないでしょうか。
では、2つ目の窓の種類は何でしょうか。この窓は、2020年12月29日の高値を上回って発生していることから、私はブレイクアウェイギャップ(=突破する窓)ではないかと考えています。
このような窓が発生しますと、発生したトレンドの継続が期待されます。実際に、3連休明けの日経平均株価は小陽線を形成して終えており、ブレイクアウェイギャップの発生によって生まれた上昇トレンドが継続中と考えられそうです。
今後の展開について
では、今後の展開はどうなるでしょうか。やはり上向きの5日移動平均線上を維持できるかどうかが上昇トレンド継続のカギを握っていると考えられます。仮に5日移動平均線を維持するようですと、高値更新が継続するなど株価水準の切り上げが期待されます。
一方で、下回る場面があっても、5日移動平均線上を直ぐに回復するようですと、上昇トレンドに変化はないと考えられ、29,000円に接近することも視野に入ると考えられます。
その反面、5日移動平均線を下回ると同時に、5日移動平均線が下向きに変化したりするようですと、今回発生した窓も含めて埋めたり、25日移動平均線辺りまで下落したりすることが考えられます。
5日移動平均線の動きに注目して、高値掴みにならないよう注意したいところです。