英ポンド/米ドル (1.2660〜1.3200) 7月30日〜8月5日まで
アナリシス:
皆さま、こんにちは! 新型コロナウイルス感染者は世界的に見ても日を追うごとに増加していますが、金融市場にはさほど影を落としていない状況が続いています。
しかしながら、米国の超低金利が2021年末まで継続されることを受けて、市場は米ドル売りの流れが加速。7月28〜29日に行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)でも、パウエル議長が「そのスタンスは変わらず、新型コロナウイルス感染拡大による景気低迷に対し、あらゆる手段を尽くす」と発言しており、金利ゼロ%を維持する意向を示しました。
米国の低金利の姿勢により、ユーロ/米ドルは1.1450付近であった前年高値を更新し、1.1800台まで一時上昇。2021年にかけて、1.24台まで上昇していくかどうかが注目されます。
また、米ドル/円は、105円を下に割るかどうかの攻防中。105円をしっかりと割ってきたら、長期的には101円前半までの下落が予測できます。
ただ、3月当初では、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるリスクオフの動きは米ドル買いという現象も起きました。上記の米ドル売りに歯止めをかける材料として、リスクオフの米ドル買いとなれば、一旦押し目・戻り目を形成してから、再度トレンド継続という動きも考えておかなければなりません。
ポンドも米ドルに対して上昇しており、当面ポンド高ドル安基調になると筆者は見ています。また、年内のEU離脱問題も関税の合意が両者に見られ決着が付けば、一気に英ポンド高、ユーロ高が加速する要因にもなるでしょう。
欧米を比較してみると、2〜3月にかけてイタリア・スペインで新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、欧州全域で感染爆発が起こりました。その後感染者のペースは鈍化。現在の新規感染者数はやや増加傾向にあるものの、米国ほどの拡大には至っておらず、抑え込みに成功しているモデルとなっています。
気を抜けない状況は世界中どこも同じですが、明らかに欧州と米国では第1波後の感染者数に違いがあり、米国は感染者を減らすことに成功しているとは言い難い状況で、この点も米ドル安牽引の1つになっていると思われます。
他方、金先物は最高値を更新中。NYダウはレンジ形成中です。ただ、これらの動きがバカンスに入る8月も継続するかについては懐疑的と言わざるをえません。一旦利食いをしていく投資家も増えることを考えれば、トレンドが出ている相場も一休みとなる可能性が十分にありますので、高値掴み、安値掴みには注意が必要です。
向こう1週間の重要指標です。
7月30日(木)
17:00 独・GDP速報値
21:30 米・GDP速報値
7月31日(金)
18:00 EUR・GDP速報値、消費者物価指数速報値
21:30 米・個人消費支出、雇用コスト指数
8月3日(月)
8:50 日・GDP改定値
23:00 米・ISM製造業景況指数
8月5日(水)
21:15 米・ADP雇用統計
23:00 米・ISM非製造業景況指数
それでは、月足チャートです。
トレンドレス中段から上段に移行中。+2σまでゆとりあり。
続いて、週足チャートです。
トレンドレス上段。
日足チャートです。
アップトレンド1波バンドウォーク中。
最後に4時間足です。
アップトレンド3波形成中。このまま+1σ反発かMA反発でトレンド継続となるか、一旦中段保合い入りとなるかの場面。
上記の分析からエントリーポイントとして、
予想レンジ:1.2660〜1.3200
メインストラテジー:
買いをするなら
・1.2910付近4時間足ミドル反発からの順張りエントリー。
・1.3011を上にブレイクしたら短期足を使って押し目でエントリー。
・1.2820〜60の4時間足中段保合い+日足の+1σもしくはMA反発での順張りエントリー。
・日足ミドル反発順張りエントリー。(価格未定)
売りをするなら
・1.3011〜30から週足トレンドレス上段+日足Wトップのトレ転からのエントリー。
・1.3200もしくは1.3340付近の週足トレンドレス上段逆張りからのエントリー。
・1.3512付近の月足トレンドレス上段逆張りからのエントリー。