松本大のつぶやきの記事一覧
相場や金融についてはもちろん、大切な旧友のこと、大好きなお寿司のこと、嬉しかったこと、切ないこと、腹の立つこと、未来への希望、、、マネックス 松本大(まつもとおおき)がジャンルを問わず綴ります。マネックスみんなのつぶやきはこちらでお読みください。
毎週金曜日更新
13兆円
本日の日本経済新聞の一面に二つの「13兆円」がありました。一方は99年度第二次補正予算の額。もう一方は米ワールドコムによるスプリントの買収額。経済大国と言われた日本の景気回復の為の金額と、一私企業による買収額が奇しくも同じとは…。無論、買収は現金では...
人間とコンピュータ
私はパソコンのヘビー・ユーザーで一時たりともパソコンがないと機能できません。毎日Eメールも500通ぐらいと格闘しています。でも500本の電話と格闘することを考えるとゾッとしますから、やはりパソコンは便利です。コンピュータによって私たちの生活はとても効...
二日目
第二日目が終わりました。初日は一部地域で中々新画面が見えないというインターネット特有の問題もありましたので、本格開業は本日といった感じでした。初日の5倍の注文を処理し、システム・トラブルもなく、つつがなく一日を終えました。いよいよ本格的に始動したとい...
初日を終えて
マネックスにとって記念すべき第一日目を終えました。丸二日間ほど一睡もできませんでしたが、これから経験を積み重ね、皆様のお役に立てるような会社になりたいと強く思っております。開業にこぎつけたのは、皆様の御意見・御応援の賜物です。今後ともマネックスを宜し...
Giant Step
明日はマネックスにとって、そして日本の資本市場、全ての個人投資家にとって、とても意義深い第一歩を踏み出す日であって欲しいと願います。「GiantStep」…アームストロング船長の「私の一歩は小さな一歩だが、人類にとっては偉大な一歩である」という言葉を胸に抱い...
新生長銀
ようやく長銀の譲渡先がリップルウッドに決定しました。随分時間がかかりましたが、今後重要なのは国民にとってのコストが現時点でいくらであるとかといった類いの問題ではなく、新生長銀が新しい、生きた会社として今後どのようにビジネスを展開して行くかだと思います...
遠近感(パースペクティブ)
毎日つぶやくのも中々大変でして、ふと今日は何を書こうかと思います。タイムリーな話題がいいと思うのですが、さすがに開業3日前ともなると毎朝新聞を隅から隅まで読んでも、やはり記憶に残るのはオンライン・トレードのことばかりです。これは明らかに遠近感を失って...
メイク・マネー
大学を卒業して最初に就職したソロモン・ブラザーズの同期の末永徹氏が、当時のソロモンでの出来事を綴った「メイク・マネー」という本を文藝春秋社より出版しました。主に当時のソロモン・ブラザーズ(東京)でのトレーダーの生活を書いたものです。恥ずかしながら私も...
時間軸
長銀の譲渡先は、ようやくリップル・ウッドに決まったようです。随分時間がかかりましたが、それだけの意義があったのでしょうか。交渉に時間をかけたことによって、もちろん国にとっての条件を良くしたり、他の候補者との関係を維持したりとか、いろいろとメリットはあ...
日銀、金融政策変更せず」<本日の日経新聞の見出し
一昨日、市場の期待についてお話ししましたが、それに応えないとどうなるかという格好の例が昨日ありました。日銀が昨日発表したことは、まさに経済の教科書通りの内容です。あまりにも正しい。不胎化政策の点についても、とても正しく、市場が昨今騒いでいたことがどれ...
コール・センター=マネックスダイヤル
今日は午後にちょっとコール・センターに行き、開業直前のシステムのチェックや、オペレーターの練習の様子を確認しました。最新鋭のシステムによる、極めて近代的なオペレーションです。私自身も席に座り、実際に電話を受けて機器の操作をしてみました(電話はマネック...
市場の期待
この数日でドルが対円で大きく戻しました。実際に大きく介入をしている訳ではなく、日米協調介入があり得るとか、日銀が介入に際しての不胎化政策の見直しを視野に入れたとか、そのようなニュースのために大きく動いた訳です。これは市場の期待にきちんと答えた為です。...
リスク その4
昨日はリスクは互いに打ち消しあうものもあるという話をしましたが、これを相関、もしくは逆相関があるといいます。多数のリスクを併せ持っている時に、逆相関がどれだけあると見積もるかによって、全体のリスクの額は大きく変わってきます。昨年のロシア危機のときに、...
リスク その3
リスクは損益の振れ幅の目安であって、収益の目安ではないという話をしましたが、ではリスクとは「大きさ」であって、「方向」は本当に無いのでしょうか?リスクが1つであればそう言えます。しかし複数のリスクを取ると、それらの中にはお互いに干渉して全体のリスクが...
リスク その2
人によって、取るべきリスクの大きさに最適値があるか?これはいわゆるVAR(ValueatRisk)と資本金の関係で最近はよく語られますが、分かりやすくカジノを例にとって説明しましょう。ラス・ベガスまでわざわざ日本から出かけた人が二人いたとします。どちらも滞在期間は3...
リスク
先週の金曜日にお話ししました損切りと利食いの話には、御興味を持たれた方も多いようです。そこで今週はトレーディング哲学シリーズ第二弾として、どの程度のリスクを取るのが適当かなど、いわゆる「リスク」についてお話ししましょう。よくリスクを取らないとリターン...
損切りと利食い
損切りと利食いのどちらがより大切かという話が、トレーダー仲間が夜出かけたりするとたまに「お題」になることがあります。ある人はいつでも大きく儲ける機会はあるので素早く損切りをして次のチャンスに備えるべきだと言い、またある人は結局のところ利益を確定しポジ...
アメリカの学者
フィッシャー・ブラックを始めとして、アメリカでは高名な学者さんが金融界などの実務に携わることが多くあります。フィッシャーに直接聞いたこともありますが、机上の論理では意味がないので、実際に実務に携わり、実証することを尊重しているのだそうです。ビジネスの...
ブラック博士の想い出
フィッシャー・ブラック博士の言った含蓄のある話をもう一つだけ御紹介しましょう。市場がある方向に勢いよく動いている時は、象の大群が暴走しているのと同じで、止めることは不可能で、決して抗ってはいけないと。但し、その暴走の理由を完全に理解し、把握している時...
ゴールドマン・サックス時代に学んだこと(続き)
昨日の話の続きで、フィッシャー・ブラック博士の思い出についてお話しさせて頂きます。ニック・リーソンなど、社内トレーダーの暴走がいろいろと大問題を起こしていた時に、どうやって不正を行っている、或いは隠しごとをしているトレーダーを検知するかという話です。...