スペース・シャトルに載って何度でも宇宙に行けたり、遠い惑星までにも宇宙船を辿り着かせることのできる時代になりましたが、一方、今手元にある風船が、5分後にどこにあるかを計算するのはほぼ不可能だそうです。制御の技術は格段に進みましたが、数多くの変数によって流体がどのように時間軸の経緯とともに動くかの予測は極めて困難です。これは高速道路が渋滞しないように入り口を閉鎖するのは簡単ですし、車を運転して日本中どこへ行くのも簡単ですが、東京都内で日中どこか目的地に行く時に、到着時間を確定するのが難しいことにも似ています。
市場の動きも似たものがあるかも知れません。特に何かの情報や心理状態をきっかけに一方向に動き出す時のタイミングやその程度について予測するのはとても難しいものです。いずれ流体力学の手法ももっと進み、市場の動きの解明にも利用できる日が来るのでしょうか?