NYダウ: 24946.51  △72.85 (3/16)
NASDAQ: 7481.99  △0.25 (3/16)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は鉱工業生産など良好な経済指標を好感した買いで上昇しました。朝方に小幅にマイナスとなる場面もあったダウ平均ですが、下げ渋ると上げ幅を広げ昼前には157ドル高まで買われ節目の25,000ドルを回復する場面もありました。その後上値が伸び悩んだダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めると結局72ドル高の24,946ドルと続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は0.2ポイント高の7,481ポイントとほぼ横ばいとなっています。

2.経済指標等
2月の米鉱工業生産は前月比1.1%上昇し市場予想も上回りました。設備稼働率は78.1%と前月から0.7ポイント上昇しこちらも市場予想を上回っています。また、3月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値も102.0と2004年1月以来14年2カ月ぶりの高水準となり市場予想を上回りました。一方で2月の米住宅着工件数は年率換算で前月比7.0%減の123万6000戸となり市場予想も下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、エネルギーと公益事業が1%高となりました。一方で情報技術と一般消費財・サービスが下げています。

4.個別銘柄動向
決算が市場予想を上回ったソフトのアドビ・システムズ(ADBE)が3%余り上昇したほか、同じく決算が市場予想を上回った電子機器の受託サービスを手掛けるジャビル・サーキット(JBL)が急伸し10%高となりました。また、前会長が買収を検討していると報じられた半導体のクアルコム(QCOM)も堅調となっています。一方で業績見通しが市場予想並みに止まった半導体のブロードコム(AVGO)が5%近く下げています。決算で既存店売上高が市場予想を下回ったティファニー(TIF)も5%余り下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.84%となりました。ドル円は106円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場はドル円が106円近辺での推移となっていることから引き続き円高が警戒され軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向に神経質な展開が続きそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)