みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓について解説したいと思います。先週後半から今週前半にかけてどのような値動きになったのか、早速日経平均株価の日足チャートで確認したいと思います。

前回は「下向きに変化した25日移動平均線を上回って維持するようですと、もち合いの下放れからの下落が終了し、底入れから反発に向かうことが考えられそうです」としましたが、結果を見るとどうでしょう?

指摘したように、先週の金曜日に25日移動平均線を上回ると、火曜日も上昇が続き、底入れから反発に向かう体制が整いつつあると考えられそうです。仮に底入れからの上昇傾向が続くとなると、今年2月にあけた1つ目の窓をようやく埋めることになるかもしれません。

ただあっさり窓を埋めさせてくれないのが株式市場ということになりますが、2月の1つ目の窓を埋める可能性が高まるかどうかのポイントについてお話ししたいと思います。それがチャート上に引いたトレンドラインです。

このトレンドラインは5月21日のローソク足の実体と6月12日のローソク足の実体を結んだ線を延長したものになりますが、なぜこのトレンドラインが重要になるのでしょうか。

それは、このトレンドラインを上回ることでこれまでの下落基調が終わると考えられるからです。また、このトレンドラインは下向きになっていますので、トレンドラインのなかでも抵抗線(レジスタンスライン)となりますが、このレジスタンスラインを上回って維持することで、テクニカル分析的には上昇トレンドを回復する可能性が高まるのではないかという判断になるわけです。

一方で、この抵抗線を上回ることができずに反落したり、上回っても維持できずに押し返されたりするようですともち合いに戻ってしまうことが考えられ、買いポジションを持っている投資家は一旦利益確定が必要になるかもしれません。

このように株価の抵抗になる水準などを常に意識すると同時に、上回ったらどう変化するか、あるいは上回ることができなかったらどのような状態が続くのかなどの先行きを考えながら自分の投資行動を考えていくことができれば、判断の遅れや失敗が減るのではないかと思われます。

果たして今週は、抵抗線を上回って2月にあけた1つ目の窓を埋めることにつながっていくのか、あるいはまだもち合いが続くことになるのか要注目の週となりそうです。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

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