みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についての話の続きになります。2月の日経平均株価の月足が確定するまでに日足の窓を埋めることができるかが前回のテーマでしたが、果たして埋めることはできたのでしょうか。
それではチャートを確認したいと思います。

日経平均株価 (日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成

 

結果は残念ながら2つとも窓を埋めることはできませんでした。先週は2月27日まで反発が続き、窓埋めへの期待が高まりましたが、下向きの25日移動平均線上を回復することができず十字足を形成したあと、その翌営業日に大きく押し返される結果となっています。
また、その後は逆に下落の窓を2つ形成して終えており、下落の勢いが強まろうとしているのが分かります。
ただ、ここで注目されるのは、窓が2つ続けてあきましたが、過去の値幅の範囲内で発生している点ではないでしょうか。そのため、先週あいた2つの窓はコモンギャップと言うことになると思われます。
また、2月14日の安値近辺で止まっていることから、反発に転じればコモンギャップだったことが確認される反面、一気にもう1つ窓をあけて下落した場合はどうでしょうか。
その場合は、直近の安値を下回って窓が発生したことになるためブレイクアウェイギャップが発生したことになるのではないかと思われます。仮にブレイクアウェイギャップが発生した場合、下落が続くことが考えられ、押し目買いは慎重に行う必要が出てくるのではないかと思われます。
また、過去に遡っても節目になりそうな下げ止まりの水準が見当たりません。そのため、2月14日の安値を明確に割り込んで下落が続くようですと、どの水準まで下落するのかの判断が必要になるのではないかと思われます。
そこで有効と考えられるのが、安値と高値を決めてその値幅から水準を導き出すフィボナッチリトレースメントでしたが、皆さん覚えていますか?
それでは次回ですが、コモンギャップだったことが確認されることになるのか、あるいはブレイクアウェイギャップが発生したのかについて解説すると同時に、ブレイクアウェイギャップが発生した場合、フィボナッチリトレースメントの水準についても解説したいと思いますのでお楽しみに!

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php