昨日は海で泳げるフロリダに居ましたが、今日は紅葉の始まっているボストンに来ています。マネックスグループに対する投資家への会社の状況の説明をする定期的な仕事と共に、日本とボストンで毎年交互に開かれている、金融に関する或る国際会議に出席するためです。日本から大きく東へ飛んでヒューストンを経由し、そこから更に東南に下りてフロリダへ行き、1日半居て今度はぐぐっと北へ上がった感じです。
南から北へ行くと一番違うのは、気候でも景色でもなく、そこの人たちの云い回しとか、物事に対する考え方の指向です。ザックリ云うとフォートローダーデールの人たちは楽観的で、ボストンの人たちは皮肉的なのですが、ま、そんな簡単に区分することが出来る由もなく、いずれにしろそれはあくまでも云い回しのような表層的な部分であり、根っこの性格がそんなに変わるものとも思えません。しかしそれでも尚、ヒトは言葉で考えるので、云い回しが違うと考え方や性格もやはり影響を受けるでしょう。或いは原因と結果が逆かも知れません。
国際会議は或るシンポジウムなのですが、これがかなり真面目です。シンポジウムの語源はプラトンの表した「シンポジオン(=饗宴)」であり、プラトン、ソクラテス、アリストファネスと云った面々が、酒を飲みながら車座になって議論をしたことから来ています。因みにこの時のお題はエロス=愛の賛美です。お堅いテーマをお堅く議論するのではなく、もっと幅のあるテーマを飲みながら話すのがシンポジウムの本来の姿です、と私は思っています。ボストンの風土に負けないように、本来の姿を念頭に明日は議論したいと思います。異端扱いされるかも知れませんが!