経済の本質とは一体なんでしょう?東京都心部では最近車の数が増えてきている気がして、物流が増えている、即ち景気が回復してきている、と思われるのですが、その原動力は何でしょう?景気が良くなってきているという明らかな実感はありませんが、やはり株価もずいぶん上がったので、いわゆる資産効果が出ているのでしょう。即ち株価が上昇すると、株を持っている人はその株を売らなくても(もちろん実際に売ってもいいのですが)資産が増えている安心感から消費が進み、景気が良くなるという現象です。株を持ってない人も、自らが属する組織が株を持っていたり、或いはまわりの人が株を持っているので、同じような安心感が拡がって消費活動が進む。不動産に関しても同様です。
では何故資産価格が上がるかというと、円高から脱却したからです。或いはデフレ感が弱くなった、或いはインフレ感が出てきたからです。円高から脱却した理由は、デフレ予想からインフレ予想に変わったために名目金利から期待インフレ率を引いた(デフレの場合は期待デフレ率を足した)期待実質金利がポジティブからネガティブに移ったためです。

こう考えると、全ては安心感だったり、予想だったり、期待だったり、人の気持ちが経済を左右していることが分かります。景気は気からとはよく云ったものです。今日の東京は昨日と変わって春爛漫といった気候でした。明日は今年度最終営業日ですが、気持ちよく迎えたいと思います。