2026年5月以降の相場環境とビットコインの立ち位置の変化

・5~6月はAI・半導体銘柄が大幅上昇する一方、ビットコインは下落し、株と逆行した。スペースX[SPCX]の上場観測などに資金が集まり、ビットコインの騰落率はマイナスとなった。

・7月はAI・半導体株が著名投資家の警戒発言などで調整。先行して下げていたビットコインは反発したが、本格上昇には至らなかった。

・8月19日、米財務省が「長期国債買い戻しの規模を拡大する」と発表。ドル指数と長期金利が低下し、金が上昇。それに連動してビットコインも前日比約6%上昇した。

9月8日以降はAI開発リスク(Anthropicの発言など)が意識され、FOMC(米連邦公開市場委員会)後には金が弱含む中でも米株と並行してビットコインが上昇し、約8.4万ドル(約1300万円)まで戻った。

「デジタルゴールド」と「リスク資産」という二面性と短期相関の切り替わり

・相関係数の推移では、6~7月はナスダックとの連動が強く、8月は金との連動が強まり、9月以降は再び株との連動が強まった。局面により連動先が切り替わるビットコインの二面性が表出した。

・ブラックロックのiSharesビットコインETF(IBIT)の資金フローとビットコインの価格は連動している。5~6月は資金流出が拡大し、7~9月で流出分を取り戻す動きとなった。

・ドル指数と長期金利の動向によって連動先が左右される。米ドル安・金利低下局面では金と同調しやすく、株高局面では株との連動が強まる。

今後の注目材料と中長期の位置づけ

・AI半導体ブームにビットコインが連れ高できるかが焦点。AnthropicのIPO観測など大型IPO期待が高まる場合、スペースX観測時のようにビットコインが逆行する可能性もある。

・金利高・米ドル安の展開になると米財政リスクが意識され、金への関心が高まりやすい。短期的にビットコインはリスクオフで売られやすいが、のちに金との相関強化から戻すシナリオも想定範囲だ。

・2024年1月以降の相関係数は、ビットコイン-ナスダックは約0.41、ビットコイン-金は約0.18と高くはない。中長期では株・金と相対的に独立した資産と位置づけられ、分散投資上の保有意義はある。

ストックボイス「東京マーケットワイド」ゲストコーナー10月13日 マネックス証券 松嶋真倫