「ダブルシグナルEAR戦略」の狙いと考え方
・「ダブルシグナルEAR戦略」とは、通期の営業利益予想の上方修正という業績シグナルと、決算前後の株価モメンタムという価格シグナルを、同時に満たす銘柄を狙う戦略である。
・上方修正だけに着目すると、事前に織り込まれて株価が下落するケースがあるため、株価反応を組み合わせて選別精度を高める狙いがある。
・EAR(Earnings Announcement Return=決算発表時収益率。決算発表前日・当日・翌日の相対リターン)の考え方を用い、EARがプラスの銘柄はその後のパフォーマンスが良好になりやすいという会計・運用分野の知見を踏まえたもの。
銘柄選定の具体的な手順(業績×株価の二重確認)
・業績面の確認:決算で会社の通期営業利益予想が上方修正されたかを確認する。特にこれからの時期(10月中旬~11月中旬)に発表される3月期の第2四半期(中間期)は修正が多く出やすい。
・株価面の確認:決算発表日前日・当日・翌日の3日間、それぞれの営業日における銘柄のリターンがTOPIXを上回っているかを確認する(3日連続アウトパフォーム)。
・3日間の合計でプラスでも、いずれか1日でもTOPIXを下回れば対象外とする。各日ベースで連続して強いモメンタムが出ていることを重視する。
原型戦略との差・留意点と検証結果
・原型のEAR戦略は業績を見ず価格反応だけを用いるが、悪材料出尽くしでの一時的な株価反発など不確実性が高い局面も含むため、本手法は「上方修正×連続アウトパフォーム」に絞り込む。
・決算発表は引け後のケースも多く、当日の株価に情報が十分反映されない場合があるため、翌日の価格反応を特に重視する。
・過去6年の検証で、このフィルターを満たす銘柄群は翌年3月時点までの平均パフォーマンスが全てプラスだった。決算本格化局面(AI半導体関連の大手決算を含む)で、自らこの手順を適用する価値はある。
ストックボイス「東京マーケットワイド」ゲストコーナー 10月14日 マネックス証券 吉野貴晶
