10月中旬を境に米ドル買い見直しに転換
CFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の米ドル・ポジション(非米ドル主要5通貨=円、ユーロ、英ポンド、加ドル、豪ドルのポジションで試算)は、買い越しが10月中旬にかけて40万枚以上に拡大したが、その後は先週(10月26日週)にかけて2週連続で縮小した(図表1参照)。
このように、10月中旬を境に米ドル買いから米ドル売りへの転換が起こっていた。ではそれをもたらしたのは何だったか。それは、世界的な長期金利上昇から低下に転じたことの影響が大きかったのではないか。
米ドル買い見直しの背景は世界的な長期金利上昇から低下への転換
9月から世界的な長期金利上昇が加速した。ただ、それは10月初めに一巡し、その後長期金利は比較的大きく低下した(図表2参照)。こうした中で、米国とその他の国との金利差、たとえば独米金利差(米ドル優位・ユーロ劣位)は拡大から縮小に転じた(図表3参照)。
これは、米国の金利が相対的に高い場合、金利上昇局面では米金利がより大きく上昇することで基本的に金利差による米ドル優位が拡大し、逆に金利低下局面では米金利の低下がより大きくなることで金利差による米ドル優位が縮小するためだ。
中間選挙は「株安→長期金利低下→米ドル買い見直し」にどう影響する?
9月以降、世界的に長期金利の上昇が加速したことで、米ドル買いを基本的に後押しした。そして長期金利が低下に転じると、それは金利差による米ドル優位性の縮小などにより米ドル買いを見直す要因となったようだ。
以上のように見ると、米ドル買いから米ドル売りに転換した背景には、世界的な長期金利の上昇から低下に転じたことの影響が大きかったと考えられる。長期金利の流れを変えたのは何かと言えば、それは10月に入り株安が急拡大したことの影響が大きかっただろう(図表4参照)。株安の拡大により、リスク資産から代表的な安全資産とされる債券への資金シフトが起こったことで、債券価格の上昇と、債券利回りである長期金利の低下につながったわけである。
ここまで見てきたことを整理すると、10月以降の金融市場の変化は、「株安→長期金利低下→金利差による米ドル優位縮小→米ドル買い見直し」との流れが基本だったと考えられる。そうであれば、今回の米中間選挙の影響も、まずはその結果に対して株価がどう反応するかが焦点ではないか。
