モトリーフール米国本社 – 2026年10月25日 投稿記事より

量子コンピューティングは次の大きなテクノロジー革命となる可能性が高く、早ければ2029年に、信頼性の高いシステムが登場する可能性があります。この技術は人工知能(AI)を含むさまざまな産業に大きな影響をもたらすと考えられています。

しかし、この分野の企業はどこも、依然として2つの難題の克服に取り組んでいます。それは、大規模なシステム構築と信頼に足る高性能コンピューターの開発です。

これらの差し迫った課題が解決されれば、量子コンピューティング産業は大きな成長分野となる可能性があります。そのため、現時点でこの分野で成果を上げている企業を見極め、将来の成長を見据えて事前にポートフォリオに組み入れておくことは十分理にかなっていると言えるでしょう。

今後数年間で利益が期待される2つの注目すべき量子コンピューティング銘柄は、イオンキュー[IONQ]とエヌビディア[NVDA]です。

エヌビディア[NVDA]が量子コンピューティング市場でつかむ成長機会

量子コンピューティングと聞いて、投資家が最初に思い浮かべるのはどの企業でしょうか。半導体大手のエヌビディアは、イオンキューやその多くの競合相手と実用的な量子コンピューター開発を競おうとしているわけではありません。むしろ、エヌビディアはそれらの開発企業を支援するポジションを確立しようとしています。

エヌビディアは量子コンピューターと既存のスーパーコンピューターを連係させる接続基盤「NVQLink」を開発しました。また、エヌビディアは「CUDA-Q」も開発しており、これは自社で開発したグラフィック処理装置(GPU)を汎用計算に利用するソフトウェアプラットフォーム「CUDA」を量子コンピューター向けに改良したものです。さらに、量子コンピューティングのエラー修正を改善するためのAIモデル「Ising(イジング)」の開発でも先行しました。

これらの取り組みによりエヌビディアは、最終的に商業的に実用可能な量子コンピューターを実際に開発する企業がどこであろうと、量子コンピューティング分野における地位を確保することができるでしょう。こうした最先端の量子コンピューターは、従来のスーパーコンピューターやサーバーと統合的に運用される必要があります。そのため、エヌビディアは量子コンピューティング関連の投資先としてだけでなく、巨大データセンターの新規建設に巨額の資金が引き続き投じられている現状を考えると、AI関連の投資先としても魅力的だと考えられます。

イオンキュー[IONQ]、技術的優位性を武器に市場シェア拡大へ

イオンキューは一般的に、量子コンピューティング専業企業のリーダーとして広く認識されています。前述の通り、現在の量子コンピューティングには精度とシステムの大規模化という2つの大きな課題があります。

現在、量子コンピューターは精度の点において、まだ従来のコンピューターにかないません。そして、計算結果が信頼できないのであれば、コンピューターとしての実用性は大きく損なわれます。一方、イオンキューは量子コンピューティング技術の精度を示す重要な指標の一つにおいて、現在、世界最高を記録しています。同社は2027年、256量子(Q)ビットシステムを投入する予定であり、これは実用可能な量子コンピューターとして最大級となる見通しです。

このシステムの投入に成功すれば、イオンキューは一気に量子コンピューティング業界のトップに躍り出ることになり、同市場の大きなシェアを獲得するための成長を加速させることになるでしょう。量子コンピューティングには巨大な成長機会が見込まれおり、投資家に大きな利益をもたらす可能性があります。

量子コンピューティングとAI、今後10年の成長を捉える2銘柄

コンサルティング大手マッキンゼーのレポートによれば、量子コンピューティング産業の年間売上高は2024年の40億ドルから、2035年には最大720億ドルに達する可能性があります。実現までには時間を要するものの、イオンキューが市場の大半を獲得できるのであれば、同社への投資が成功する可能性は高いでしょう。

とはいえ、720億ドルという金額も、エヌビディアの将来の売上高として見込まれる額のほんのわずかにすぎません。エヌビディアの直近四半期売上高は962億ドル、前年同期比106%増でした。つまり、量子コンピューティング業界全体が約10年後に達すると予測される年間売上高を、エヌビディアはすでにわずか1四半期で上回っているのです。両者の規模には大きな開きがありますが、この比較はもう1つの重要な現実も浮き彫りにしています。

AIのコンピューティング能力に対する需要は極めて旺盛であり、エヌビディアのGPUは現在、最も優れた製品として需要に応えています。AI業界は今後数年間にわたり大きな成長を遂げると予想されています。エヌビディアは、すでに時価総額で世界最大であるものの、それでもなお、大きな成長余地があるということです。

2026年、AIハイパースケーラー(巨大クラウド事業者)大手5社のデータセンター向け設備投資は合計で8,000億ドル近くに達する見込みです。エヌビディアは、この金額が2027年には1兆3,000億ドルに拡大すると予測しています。さらに2030年には、世界全体の年間データセンター設備投資額が3兆~4兆ドルに達すると見込んでいます。

こうした巨額の投資がもたらす大きな成長は、エヌビディアの株価にまだ十分に織り込まれていません。今のうちにイオンキューとエヌビディアの両方に投資することで、投資家は大きな利益を得られる可能性があると考えられます。この2銘柄を保有することで、今後10年間にテクノロジー業界を牽引する大きなトレンドの恩恵を受けやすくなるでしょう。

免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Keithen Druryは、イオンキューおよびエヌビディアの株式を保有しています。モトリーフール米国本社は、イオンキューおよびエヌビディアの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、情報開示ポリシーを定めています。