モトリーフール米国本社 – 2026年6月28日 投稿記事より

マイクロン・テクノロジー[MU](以下、マイクロン)が直近で発表した決算は、メモリ半導体銘柄のスーパーサイクルが依然として、続いていることを示しただけではなく、スーパーサイクルがまだ初期段階にあることを示しました。

2026年度第3四半期決算は最も強気な予想でさえ、メモリ業界の成長を過小評価していることがわかったのです。

マイクロン、フラッシュメモリを供給するサンディスク[SNDK]をはじめとするメモリメーカーの株価は過去1年で急騰しましたが、なお上昇余地がありそうです。

マイクロンの決算を読み解く

多くの投資家はマイクロンの決算発表に期待していました。もし決算内容が予想を下回ればメモリ関連銘柄は下落し、スーパーサイクルの勢いは鈍化しているとの懸念が広がったでしょう。予想通りの決算であれば、十分ではないにせよ、少なくともメモリ業界の依然として力強い成長を確認する材料にはなったはずです。

しかし、実際の決算はそうした懸念を完全に払拭する内容でした。2026年5月28日までの第3四半期の売上高は前年同期比4倍を超え、それまでのガイダンスを軽々と上回りました。経営陣はガイダンスで四半期売上高を335億ドルとしていましたが、最終的には415億ドルに達し、マイクロンの株価が時間外取引で急騰しました。

また、その日に決算を発表したわけではないにもかかわらず、サンディスクの株価も大きく上昇しました。マイクロンの決算は、他のメモリメーカーの決算の動向を示す先行指標として受け止められています。売上成長率はマイクロンの第2四半期よりも、サンディスクの直近決算のほうが高かったため、投資家は8月のサンディスクの決算発表に大いに期待を寄せています。

マイクロンの経営陣のコメントが示すメモリ特需の持続性

メモリ市場の好調さを裏付けたのは、マイクロンの第3四半期売上高415億ドルや、第4四半期の売上ガイダンスの500億ドルという数字だけではありません。サンジェイ・メロートラ最高経営責任者(CEO)はメモリ製品の需要が全く衰えていないことを示唆し「当社は急速に拡大する顧客からの需要に応えるため、技術・製品・供給に過去最高水準の投資を行っており、複数年にわたる顧客との戦略的な契約は、当社の力強い業績の持続性と予測可能性を大幅に高めると考えている」と述べました。

これらの発言から、重要なポイントが明らかになります。まず、マイクロンは引き続き、過去最高水準の投資を続けているという点です。設備投資を拡大するという経営判断は、顧客の需要が今後数年間にわたり急増し続けることを示唆しています。経営陣がこれは短期的なサイクルにすぎないと考えているのであれば、投資拡大には踏み切らないでしょう。

また、同社は複数年にわたる長期契約についても言及しており、これらが今後の業績を安定的に支えると期待されています。つまり、2023年のように、供給過剰とメモリ価格の下落によって売上高や利益が圧迫された状況が再び訪れる可能性は低いとみられます。当時は人工知能(AI)向けインフラが技術革新の中心となる前であり、AIはまだ投資家の間で重要なキーワードではなかったのです。

メモリ市場は転換点を迎えている

サンディスクが2026年4月30日に2026年度第3四半期決算を発表した際、同社のCEOは現在の局面を「転換点」と表現しました。マイクロンが売上を前年同期比4倍に伸ばすなか、サンディスクの次の決算発表では、どのような成果を上げたのかが明らかになるでしょう。

サンディスクはまた「確固たる財務面でのコミットメント」を伴う顧客との複数年契約にも言及しました。この複数年契約によって、景気循環の影響を受けやすいメモリ業界において、今後の収益を一段と見通しやすくなります。さらに、メモリ製品に対する旺盛な需要が続いていることから、製品価格も従来より長期間にわたって高水準を維持する可能性があります。その結果、マイクロンやサンディスクのような企業が高利益率を維持する要因になるとみられます。

2025年、半導体大手エヌビディア[NVDA]の時価総額が5兆ドルに到達した際、多くの投資家は驚きとともにその成果を見守りました。その過程では「AIはバブル」という議論や、「半導体銘柄は極端に割高だ」と騒がれたこともありました。

マイクロンやサンディスクといったメモリ関連銘柄も、同様に「バブルではないか」と繰り返し指摘されてきました。企業業績というファンダメンタルズを無視して、直近の株価上昇だけに注目すれば、そのような結論に至ることもあります。例えば、本稿執筆時点でマイクロンの株価は過去1年間に700%を超える上昇を記録しました。

しかし、これらの株価の上昇は、あくまでも業績に裏付けされたものです。売上高や会社予想が市場の期待を次々と上回っている以上、年初来で大幅に上昇しているにもかかわらず、株価がさらに上昇を続けているのも不思議ではありません。メモリ半導体のスーパーサイクルは、健在であるように思われます。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Marc Gubertiは、記載されたどの銘柄の株式も保有していません。モトリーフール米国本社は、マイクロン・テクノロジーとエヌビディアの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、情報開示方針を定めています。