【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 49,910.59 △612.34 (5/6)
NASDAQ: 25,838.94 △512.82 (5/6)
1.概況
1日の米国市場はS&P500種株価指数とナスダック総合株価指数が上昇した一方、ダウ平均が下落しました。4月のISM製造業景気指数が52.7と市場予想(53.3)を下回ったことから、米景気の先行きを懸念する向きがあったものの、原油先物相場の上昇一服が投資家心理の改善につながり、ハイテク株が堅調に推移しました。
4日の米国市場は主要3指数がそろって下落しました。アラブ首長国連邦(UAE)がイランからミサイルやドローンによる攻撃を受け、石油関連施設で火災が発生したと報じられ、株式相場の下押し要因となりました。
5日の米国市場は主要3指数が反発しました。米国のヘグセス国防長官が、イランとの停戦は維持されている、との認識を示したほか、米国が戦闘の再開を望んでいないとの考えも明らかにしたことから、中東情勢を巡る懸念が後退し、幅広い銘柄が買われました。
6日の米国市場は主要3指数がそろって続伸しました。米ニュースサイトのアクシオスが、米国がイランとの戦闘終結に向けた覚書を用意し、合意に近づいていると報じました。戦闘終結が近いとの期待から原油先物相場が下落するなか、投資家心理が改善し、主要株価指数は上昇しました。
ダウ平均は取引序盤から買いが先行しましたが、取引中盤は押し戻される展開となりました。ただ、取引後半にかけては再び強含んでこの日の高値となる50,011ドルを付けました。取引終盤はやや上げ幅を削られ、49,910ドルで取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は512ポイント高の25,838ポイント、S&P500株価指数は105ポイント高の7,365ポイントでともに上昇しました。
2.経済指標等
4月の米ISM製造業景気指数は52.7と前月(52.7)並みだったものの、市場予想(53.3)を下回りました。3月の米製造業新規受注は前月比1.5%増と市場予想(同0.4%増)や前月(同0.3%増)を上回る伸びとなりました。3月の米耐久財受注(確報値)は前月比0.8%増で速報値と同水準となりました。4月の米ISM非製造業景気指数は53.6と市場予想(53.7)や前月(54.0)を下回りました。4月の米ADP雇用者数は前月比10万9000人増と前月(同6万1000人増)を上回りました。
3.業種別動向
6日の米国市場でS&P500の業種別株価指数は、全11業種のうち9業種が上昇、2業種が下落となりました。資本財・サービスと情報技術が2.6%上昇となり、コミュニケーション・サービスが2.0%上昇で続きました。一方、エネルギーが4.1%下落と大きく下げたほか、公益事業が1.4%下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中22銘柄が上昇しました。決算で市場予想を上回る売上高と一株当たり利益(EPS)を公表したウォルト・ディズニー[DIS]が7.5%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。エヌビディア[NVDA]が5.8%高、ハネウェル・インターナショナル[HON]が3.7%高と続きました。一方、8銘柄が下落し、シェブロン[CVX]が3.9%安、セールスフォース[CRM]は3.1%安でこれらが3%超の下落率となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が18.6%高となりました。第1四半期の決算でデータセンター部門の高成長を背景に売上高とEPSが市場予想を上回ったうえ、第2四半期の売上高見通しも市場予想を上回り、好感されました。一方、ネットワーク機器プロバイダーのアリスタネットワークス[ANET]は13.6%安となりました。同社も第1四半期決算において売上高とEPSが市場予想を上回ったものの、先々の業績見通しがやや弱いと受け止める向きがありました。
5.為替・金利等
長期金利は、前日比0.07%低い4.35%となりました。7日朝のドル円は156円台前半で推移しています。ドル円は6日に一時157円台後半から155円ちょうど付近まで急落するなど円の急騰が複数回みられており、日本政府・日銀により為替介入が行われたとの思惑が浮上しています。
VIEW POINT: 今日の視点
日本の連休中における米国市場が堅調に推移したことから、本日の日本市場は大幅高での取引開始が見込まれ、買い優勢の展開が想定されます。こうしたなか、日経平均株価の最高値更新が期待されます。ただ、4月の米雇用統計の発表を明日に控えているうえ、来週にかけて国内企業の決算が相次ぐ予定となっています。短期的な過熱感の強まる局面では利益確定の動きが広がる可能性も念頭に置いておきたいところです。
(マネックス証券 シニアアナリスト 齊藤 聡)
