トレンドラインは今後サポートラインに変化
前回のコラム「トレンドラインとモメンタムが教えてくれた大事なこと」では、「25日移動平均線上を終値で維持できるかが今後の注目ポイントになる」と指摘しました。また「25日移動平均線上を維持する場合は、上昇トレンドの継続が期待されるとともに5日移動平均線を上回ることも視野に入りそうです」とも指摘しました。しかし、日経平均は、5月20日に25日移動平均線を終値で下回りましたが、翌5月21日にはすかさず反発に転じて25日移動平均線を上回り、一気に5日移動平均線も上回って過去最高値も更新しました。
さらに5月25日には窓をあけて始まり、そのままトレンドラインを上回り、ついに史上初となる65,000円に到達し、終値でも65,000円を維持して終えました。このように、株価は上向きの25日移動平均線をサポートに反発に転じたあと、トレンドラインも上回っているため、上値の抵抗線としてのトレンドラインの意味合いがなくなってしまったことになります。
では、突破されたトレンドラインはもう役に立たないのでしょうか。今回突破されたトレンドラインですが、これまでの上値の抵抗線だったものが、今後はサポートラインとなり、株価の下値支持線として機能するようになります。
したがって、今後反落する場面があったとしてもトレンドライン上を維持していれば、上昇トレンドが継続中となり、押し目買いの水準ということになります。一方で、サポートラインに転じたトレンドラインを下回り、その後戻せなくなるようだと、再びトレンドラインが上値の抵抗に変わり、株価の上値を押さえることになるため注意が必要です。
モメンタムは0ラインを上回ったが、果たして今後はどうなるか
続いて、上昇と下落の勢いを示すモメンタムについてです。前回、「2本線が0ライン上を維持できるかが注目ポイント」としました。また「2本線が低下し、0ラインを割り込んで戻せなくなると、下落の勢いが強まって25日移動平均線を割り込むことが考えられる」と指摘しました。
実際には、5月20日にモメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いを判断する分かれ目となる0ラインをわずかに下回ったため、株価も終値で25日移動平均線を下回りました。
しかし、5月21日には切り返して上向きに転じ、0ラインを上回ったため、株価も25日移動平均線を上回ったことが分かります。また、25日移動平均線を上回り、過去最高値を更新した局面で、モメンタムとシグナルが水準を切り上げました(図表)。
※移動平均線の期間は5日(グレー線)、25日(赤線)、75日(青線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示
ただ前回と同様、株価は過去最高値を更新しているにもかかわらず、モメンタムとシグナルの水準が低いままとなっており、逆行現象が継続していると考えられます。そのため、2本線の水準が切り上がるかが今後の注目ポイントです。
仮に2本線の水準が切り上がるようですと、上昇の勢いが強まるとともに逆行現象が解消されることが期待されます。一方で、2本線が下向きに変化して、再び0ラインを割り込んだり、割り込んだまま水準を切り下げたりするようですと、トレンドラインを割り込むことが考えられますので注意が必要でしょう。
