東京市場まとめ

1.概況

日経平均は309円安の53,023円と反落で寄付きました。前日夕方と比べ、ドル円が1ドル152円台と大幅に円高に推移していることが、輸出関連銘柄の売りにつながりました。寄付きから軟調な出だしとなった日経平均は9時48分に52,788円をつけ本日の安値を更新しました。その後は持ち直し、節目の53,000円台を回復、前引けは303円安の53,029円となりました。

後場も基調は変わらず、中ごろまでは前場終値付近で一進一退に推移しました。大引けにかけて再び下げ幅を縮小、15時過ぎにオランダのASMLホールディング[ASML]の好決算が伝わると、日経平均は大きく上昇し、15時4分には173円高の53,507円をつけました。最終的に25円高の53,358円と続伸で取引を終えました。

TOPIXは28ポイント安の3,535ポイントで反落、新興市場では東証グロース250指数が12ポイント安の704ポイントで3日続落となりました。

2.個別銘柄等

古河電気工業(5801)は一時12.6%高の14,525円をつけ昨年来高値を更新しました。前日の米国市場では光ファイバーや液晶向けガラス基板などを手掛けるコーニング[GLW]が15.6%高と急伸し、関連銘柄とされる同社にも連想買いが入りました。コーニングは27日にメタ・プラットフォームズ[META]と最大60億ドルのAIデータセンター向け光ファイバー契約を結んだと発表したことが材料視されました。

信越化学工業(4063)は11.2%安の4,865円をつけ大幅反落となりました。27日、2026年3月期の第3四半期決算を発表し、営業利益が前年同期比15%減の4980億円と2桁減益となったほか、金融機関8社が保有する同社株について発行済み株式総数(自己株式を除く)の約1%にあたる計2368万1700株を売り出すと発表し、これらが売り材料となりました。

カプコン(9697)は9.8%高の3,904円をつけ大幅反発となりました。27日、2026年3月期の第3四半期決算を発表し、新作ソフトの宣伝効果で、その関連作品の販売も好調であったことから営業利益が前年同期比75%増の543億円と市場予想を上回り、好業績を評価した買いが入りました。

伊藤園(2593)は一時7.0%安の2,836円をつけ昨年来安値を更新しました。27日、2026年4月期の当期純利益が前期比93%減の10億円を見込むと発表し、13%増の160億円としていた従来予想から下方修正となり、これを嫌気した売りが優勢となりました。

クラウドファンディングのマクアケ(4479)はストップ高水準となる15.5%高の1,119円をつけ大幅反発となりました。27日、2025年10-12月期の単独決算は、大型案件の取扱高が増加したほか広告宣伝費や人件費の削減が功を奏し、税引き利益が前年同期比2.8倍の2億9000万円と大幅な増益となり、これを評価した買いが殺到しました。

VIEW POINT: 明日への視点

前日に続き、円高が重荷となるも日経平均は半導体やハイテクが支え、最終的には小幅高で取引を終えました。明日に向けて、日米の主力企業の決算発表やFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が注目されます。日本では、大引け後に半導体のアドバンテスト(6857)や野村不動産ホールディングス(3231)、米国ではマグニフィセントセブンを構成するテスラ[TSLA]、マイクロソフト[MSFT]、メタ・プラットフォームズ[META]、そのほかにもスターバックス[SBUX]やAT&T[T]、アイビーエム[IBM]の決算発表が控えています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)