2025年の米国市場はトランプ政権の誕生からAIバブル懸念など向かい風が多いとされていた中でも堅調に推移し、ダウ平均やS&P500株価指数は12月末時点において最高値圏で取引されています。
今回は2025年同様2026年も同じように、米国株の堅調な値動きが期待できるか、その根拠となる来期の企業業績を確認してみます。S&P500株価指数を構成する銘柄において、アナリストが集計する2026年の売上高と営業利益の予想値が取得できる銘柄115銘柄において、今期比(※)での予想増収・増益率を試算しました。
(※)今期のデータは着地見込みのデータから試算
増収率の高い15銘柄をピックアップすると、カバーされることの多い情報技術セクターの銘柄が多く抽出される点には留意が必要ですが、AI関連の銘柄が多くピックアップされました。やはり2026年においても、AI関連企業の増収率は引き続き堅調に推移する見通しです。実際に、買いを推奨するアナリストの数が多い銘柄が目立っており、2026年もAI関連銘柄が相場を主導する可能性は高いと考えられます。
ただ、ハイテク株のなかでもAI関連エクスポージャーが比較的低い銘柄はバブルへの警戒感が根強く、2026年も局面によっては調整が入る可能性を意識しておく必要があるでしょう。こうした環境下で注目したい個別銘柄として、プラスチック包装の世界的メーカーであるアムコー[AMCR]が挙げられます。来期の増益見通しは堅調である一方、株価は依然として低位にとどまっており、見直し余地があると考えられます。
