【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 48,254.82  △326.86 (11/12)
NASDAQ: 23,406.46  ▼61.84 (11/12)

1.概況

前日の米国市場は高安まちまちでした。米連邦議会下院は12日、米政府閉鎖の解除に向けたつなぎ予算案を可決する見通しであり、これが好感され景気敏感株を中心に買いが入りました。上院ではすでにつなぎ予算案は可決しており、下院を通過しトランプ米大統領が署名すれば成立するものとされています。

ダウ平均は87ドル高の48,015ドルと続伸して取引を開始しました。朝方から堅調に推移し、1時間ほどで503ドル高の48,431ドルをつけ高値を更新すると、その後は伸び悩んで推移しました。一進一退で推移したダウ平均は最終的に326ドル高の48,254ドルと連日で最高値を更新し取引を終えました。

S&P500株価指数も4ポイント高の6,850ポイントで4日続伸となった一方でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は61ポイント安の23,406ポイントで続落となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち6業種が上昇しました。ヘルスケアが1.4%高と連日でセクターの上昇率トップとなりました。一方で、エネルギーやコミュニケーション・サービス、一般消費財・サービスの3業種が1%台の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中21銘柄が上昇しました。ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が3.6%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。ゴールドマン・サックス[GS]も3.5%高となったほか、シスコシステムズ[CSCO]も3.1%高となりました。一方で、8銘柄が下落しアマゾン・ドットコム[AMZN]が2.0%安で下落率トップとなり、シェブロン[CVX]が1.9%安で続きました。そのほか7銘柄は1%未満の下落となったほか、ウォルマート[WMT]は横ばいの0%となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]がアナリスト向け説明会で、今後3-5年の増収率が年平均35%以上になるといった目標を示し、これが好感され9.0%高となりました。シューズメーカーのオン・ホールディングス[ONON]は市場予想を上回る売り上げと利益を達成し、通期予想も上方修正したことで、18.0%高となりました。また、サイバーセキュリティのフォーティネット[FTNT]はアナリストの投資判断と目標株価引き下げを受け、1.8%安となりました。

5.為替・金利等

ベテランズデーの祝日を挟んだ長期金利は、前営業日の10日と比べて0.04%低下の4.07%となりました。13日朝のドル円は154円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は高安まちまちで、主力株は堅調もハイテク株の一角は連日で売りが優勢となりました。S&P500株価指数も過半数以上の295銘柄が上昇しており、全体的な地合いは悪くない印象で、日本市場も買いが優勢でのスタートが予想されます。国内では、決算銘柄への物色が続く見込みで、本日の取引時間中には大和ハウス工業(1925)などの決算発表が予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)