11月4日と11月5日に今月の高値と安値を形成、どちらをブレイクするか
11月に入り、日経平均株価はもち合いを形成しているようです。理由は、11月4日と11月5日に取引時間中に11月の高値(52,636円87銭)と安値(49,073円58銭)をつけ、その値幅の範囲内で動いているからです。この間の値幅は3,563円に達しており、2日間の値幅としては非常に大きいです。しかし、この値幅の範囲内で推移する間はもち合いを形成中と考えられ、方向感を欠く値動きになるのではないかと思われます。
一方で、11月5日の安値を下回るようなら、上向きの25日移動平均線を下回って戻せなくなることが考えられます。その反面、25日移動平均線を下回っても、11月5日の安値を下回ることがなければ、もち合いを形成中と考えられ、下降トレンド入りする可能性は低いでしょう。そのため、押し目買いのタイミングになることも考えられそうです。
また、5日移動平均線を上回って維持すると、5日移動平均線が上向きに変化してサポートになり、11月4日につけた高値に接近したり、上回ったりすることが考えられ、上昇トレンド入りが視野に入ります。
ただし、繰り返しになりますが、11月4日の高値と5日の安値をどちらもブレイクすることができない場合は、もち合いが継続することになるため、高値掴みや安値で売ってしまわないよう注意する必要があります。
※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、75日(グレー線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示
モメンタムのさらなる低下は、調整を長引かせる要因
上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が低下しているのが分かります。前回(11月5日)レポート執筆時点では、モメンタムが急低下しました。しかし、その後上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ライン上を維持し、一旦は上昇しましたが、再び下向きに変化して11月11日の取引を終えました。
一方で、株価は11月5日の安値を割り込んでいませんが、モメンタムは11月5日の水準を割り込んでいます。こうした状況から、モメンタムの低下は勢いのさらなる低下を示していることになるため、0ラインを下回った場合に対する警戒が必要になりそうです。仮に0ラインを下回るようですと、株価の調整が長引くことになり、11月5日の安値を下回る要因になることが考えられ、下降トレンド入りに対する警戒が必要です。
ただし、5月13日の終値と8月18日の終値を結んだトレンドラインを下回ることがなければ、上昇トレンドは継続中と考えられます。大きく上昇した10月相場から一転して、調整する11月になるのか、マーケットを注視する日々が続きそうです。
