【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 45,757.90 ▼125.55 (9/16)
NASDAQ: 22,333.96 ▼14.79 (9/16)
1.概況
前日の米国市場は主要3指数が揃って下落となりました。米連邦準備制度理事会(FRB)が17日まで開く米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑から、最高値圏で推移していることもあり、主力株の一角に持ち高調整の売りが出ました。
ダウ平均は、36ドル高の45,919ドルで取引を開始しました。しかしながら、早々に下げに転じると明日に控えるパウエルFRB議長の会見内容や、より先行きの金融政策見通しなどを見極めたいとの思惑から、上値は重く、終始軟調な推移となり、最終的に125ドル安の45,757ドルで取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は7日ぶりに反落となる14ポイント安の22,333ポイントで取引を終えました。S&P500株価指数も8ポイント安で反落、6,606ポイントで取引を終えました。
2.経済指標等
8月の米小売売上高は前月比0.6%増と、前回結果と市場予想を上回る伸びとなりました。自動車を除いたコア指標も同0.7%増と堅調な結果が示されました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち5業種が上昇しました。エネルギーが1.7%高でセクターの騰落率トップとなりました。一般消費財・サービスなど、ほか4業種は1%未満の上昇となりました。一方で6業種が下落し、公益事業が1.8%安で下落率トップとなりました。そのほか5業種は1%未満の下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は、30銘柄中11銘柄が上昇となりました。シェブロン[CVX]が1.4%高で上昇率トップとなったほか、アマゾン・ドットコム[AMZN]、キャタピラー[CAT]が1%台の上昇となりました。一方で、19銘柄が下落し、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が2.3%安で構成銘柄中の下落率トップとなりました。エヌビディア[NVDA]が1.6%安で続き、1%台の下落となった銘柄は計5銘柄となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、アナリストが投資妙味を指摘したテスラ[TSLA]が2.8%高となりました。菓子メーカーのハーシー[HSY]はアナリストによる投資判断が2段階引き上げられたと伝わり4.2%高となりました。一方で、衣料品のラルフローレン[RL]は先行きの売上見通しに失望が広がり、売られて0.4%安となりました。
5.為替・金利等
長期金利は、前日から0.01%低い4.03%となりました。17日朝のドル円は146円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
前日の米国市場は主要3指数が揃って下落となりました。FOMC前に、持ち高調整の動きが出ました。また、ドル円も円高方向で推移しており、これらを受けて日本市場も売りが先行してのスタートが予想されます。
FOMCでは、0.25%の利下げが見込まれており、サプライズがあるとすれば0.5%の利下げとなった場合で、この場合には株式市場のボラティリティ上昇が見込まれます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
