【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 45,883.45 △49.23 (9/15)
NASDAQ: 22,348.75 △207.65 (9/15)
1.概況
先週末12日の米国市場は高安まちまちの結果となりました。ダウ平均は273ドル安の45,834ドルと前日に最高値を更新した後で、主力株に利益確定の売りが指数の重荷となりました。一方、FRB(米連邦準備制度理事会)が来週にも利下げに動くとの観測は根強く、相場の支えとなり、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は98ポイント高の22,141ポイントと最高値を更新し取引を終えました。
昨日の米国市場は主要3指数が揃って上昇となりました。引き続き利下げ期待が株式市場を支えたほか、アルファベット[GOOGL]やテスラ[TSLA]などハイテク株の上昇が目立ちました。
ダウ平均は、14ドル高と小幅高で取引を開始しました。高値圏であることから、利益確定の売りが上値を抑え、前日終値である45,834ドル付近で一進一退での推移が続き、最終的に49ドル高の45,883ドルで反発して取引を終えました。
S&P500株価指数も30ポイント高の6,615ポイントで反発し、初めて6,600ポイント台で取引を終え、9月11日以来の最高値を更新しました。ナスダック総合株価指数は207ポイント高の22,348ポイントをつけ、6日連続で最高値を更新しました。
2,経済指標等
15日に発表された9月のニューヨーク連銀製造業景気指数は市場予想の4.3と前回結果の11.9を大幅に下回るマイナス8.7となりました。同指数は0が拡大・縮小の境目であり、雇用などが下押し要因となりました。
3.業種別動向
昨日のS&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち5業種が上昇しました。コミュニケーション・サービスが2.3%上昇し、セクターの騰落率トップとなりました。一般消費財・サービスが1%以上上昇したほか、3業種が1%未満の上昇となりました。一方で生活必需品とヘルスケアが1%以上下落となりました。
4.個別銘柄動向
昨日のダウ平均構成銘柄は、30銘柄中14銘柄が上昇となりました。ハイテク株が強く、アマゾン・ドットコム[AMZN]が1.4%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。アップル[AAPL]が1.1%高でそれに続きました。マイクロソフト[MSFT]など、ほか3銘柄が1%台の上昇率となりました。一方で、16銘柄が下落し、メルク[MRK]が2.2%安で下落率トップとなりました。ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]など3銘柄が1%台の下落となったほか、12銘柄が1%未満の下落となりました。
ダウ平均構成銘柄では、グーグルを運営するアルファベット[GOOGL]はAI関連の収益期待からアナリストが目標株価を引き上げ、4.5%高となり時価総額が初の3兆ドルに達しました。テスラ[TSLA]は3.6%高となりました。イーロン・マスクCEOが12日に同社株を約10億ドル相当取得したことが明らかになり、これを材料視した買いが入りました。一方で、航空のアラスカ・エア・グループ[ALK]は燃料コスト負担の増加などから7~9月期の業績が見通しの下限となる可能性を発表したことで6.7%安となりました。
5.為替・金利等
昨日の長期金利は、前日から0.02%低い4.04%となりました。16日朝のドル円は147円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場は主要3指数が揃って上昇となりました。ハイテク株が好調で、これをうけて日本市場も値嵩株に買いが入ってのスタートが予想されます。一方で、高値警戒感は意識され、利益確定の売りが出やすく、市場全体としては小動きとなりそうです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
