モトリーフール米国本社 – 2025年9月9日 投稿記事より
人工知能(AI)は現代において最も変革をもたらす技術であり、投資機会の1つとなる可能性もあります。AI革命から大きな成功を収める企業も出てくるでしょう。今回は成長の可能性を秘めた2銘柄を紹介します。
伸びしろのある勝ち組モデル:ロブロックス[RBLX]
デイリー・アクティブ・ユーザー、前年同期比41%増という驚異的な成長率を達成
ロブロックス[RBLX]は、エコシステムの構築とターゲット層の拡大において優れた成果を上げており、これは最新の業績にも明確に反映されています。2025年第2四半期に、ロブロックスは1億1,180万人のデイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)を報告し、前年同期比41%増という驚異的な成長率を達成しました。さらにユーザーエンゲージメントの伸びはより顕著でした。有料ユーザー数が過去最高を更新したことで、予約売上高(ロブロックスの収益を最もよく示す指標)は前年同期比51%増と急伸しました。
ロブロックス・プラットフォームは従来、最年少プレイヤー向けのゲームプラットフォームとして知られていましたが、同社は全年齢層に対応したエコシステムへと進化させるべく優れた取り組みを進めています。実際、13歳以上の年齢層において、ユーザー数とエンゲージメントの両面で圧倒的な成長率を記録しています。
刺激的で収益性の高い展開が期待されるプラットフォーム
ロブロックスは、クリエイターがコンテンツを収益化するための多くの革新的な方法を導入し、現在も継続して取り組んでいます。メタバース技術はまだ比較的初期段階にあり、ロブロックスとそのクリエイターがAIを活用できる方法は数多く存在するため、このプラットフォームには今後も多くの刺激的で収益性の高い展開が期待されます。
ロブロックスは将来的には10億人のアクティブユーザー獲得を目標としており、今後さらなる成長の余地は十分にあると考えられます。世界には推定33億人のアクティブなビデオゲーマーが存在するため、この目標は想像以上に現実味を帯びているのではないでしょうか。もしロブロックスのクティブユーザー獲得数がこの目標に近づき、収益化を継続的に高めることができれば、10倍のリターンを得ることができる可能性があります。
巨大な市場機会を秘めた真の破壊的イノベーター:レモネード[LMND]
保険の購入から保険金請求処理にAIを活用
レモネード[LMND]は、AIを活用して保険の購入から保険金請求処理に至るまでの顧客体験を改善し、保険をより良いものにすることを目指しています。
同社の業績は、その製品がどれほど優れているかを示しています。レモネードはわずか数年で100万人の顧客を獲得し、現在では合計270万人の顧客を抱えています。既存の大手保険会社はいずれも100万人の顧客獲得にこれより時間がかかっています直近四半期の有効契約保険料は前年同期比29%増となり、これまでの成長率を上回る加速を見せています。
レモネードは事業規模を目覚ましく拡大しただけでなく、収益性向上に向けて着実に前進しています。過去12ヶ月ベースの総損害率は、2年前の88%から直近四半期では70%へと着実に改善し、同社が設定した75%の目標値を大幅に上回っています。
自動車保険商品の展開本格化で、保険料収入のさらなる成長が期待
調整後フリーキャッシュフローでは既に安定した黒字を達成しており、経営陣は来年末までに調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)ベースでの黒字化を見込んでおります。また、自動車保険商品の展開が本格化したばかりであることから、今後の保険料収入のさらなる成長が期待されます。
レモネードの業績、例えば11億ドル近い有効契約保険料や270万人の顧客基盤などは確かに印象的ですが、一方で同社が依然として比較的小規模な保険会社である点を認識することが重要です。
参考までに、同社の直近四半期の正味収入保険料は約1億1,300万ドルでした。自動車保険大手のプログレッシブ[PGR]は、7月単月で約70億ドルの正味収入保険料を記録しています。したがって、自動車保険事業が軌道に乗れば、レモネードがさらに大きく成長する可能性があるでしょう。
長期投資家かつ高リスク許容度の方向け:主要な3つの条件を達成できれば、2社のリスク・リターン特性は魅力的
ロブロックスはユーザーベースを700%拡大しても長期目標である10億ユーザーには到達せず、レモネードは現時点では保険会社としては小規模で、対象市場におけるシェアは1%を大きく下回っています。
両社が実際に10倍のリターンを達成するには多くの好条件が整う必要があり、さまざまな定義においても低リスク株とは言えないでしょう。しかし、最近の堅調な業績、ファンダメンタルズの改善、そして大きな成長機会を考慮すると、高いリスク許容度を持つ長期投資家にとって、こうした投資のリスク・リターン特性は魅力的に映ります。
免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Matt Frankelはレモネードとロブロックスの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はレモネード、プログレッシブ、ロブロックスの株式を保有し、推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。
