25日移動平均線上を維持できるかが反発継続のカギ
8月相場入りした東京市場ですが、日経平均は伸び悩んだあとも上値の重たい値動きが続いています。そうしたなか、日経平均の上値が重たくなっている要因として挙げられるのが、5日移動平均線を下回るとともに、5日移動平均線が株価の上値を押さえている点です。
5日移動平均線は過去5営業日の終値の平均価格になりますが、移動平均線が下向きで株価の上に位置しているときは、短期的な下降トレンドを示していることになるため、5日移動平均線上を回復して5日移動平均線が上向きに変化するまでは、下落が継続することへの警戒が必要になります。
一方で、25日移動平均線は上向きを続けており、上昇トレンドが継続中と考えられます。そのため、下向きの5日移動平均線と上向きの25日移動平均線のどちらをブレイクするかが今週の注目ポイントになると思われます。
仮に25日移動平均線上を維持するようなら、下向きの5日移動平均線を上回って維持することが期待されるとともに、5日移動平均線が上向きに変化することも視野に入りそうです。
一方、5日移動平均線が上値の抵抗になったまま25日移動平均線を割り込むようなら、本格的な下降トレンドが発生して75日移動平均線辺りまで下落することが考えられ、買いポジションを持っている投資家は損失の発生や拡大に注意が必要でしょう。
モメンタムの低下と0ライン割れに要注意
続いて、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が低下しているものの、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを上回っています。
こうした状況から、注目ポイントは2本線の低下が続くかどうかになります。なぜなら、2本線の水準が、5日移動平均線を上回るのか、あるいは25日移動平均線を下回るのかのカギを握っているからです。
仮に2本線の低下が続いて0ライン割り込むようなら、上昇の勢いが下落の勢いに変わり、25日移動平均線を下回る可能性が高まります。一方で、2本線が上向きに変化して上昇するようなら、上昇の勢いが強まって5日移動平均線を上回ることが視野に入るとともに、41,000円台を回復して維持することも期待されます。
このように、モメンタムとシグナルの上昇と下落が、5日移動平均線を上回るか、あるいは25日移動平均線を下回るかのカギを握っていると考えられるのです。
こうした状況から、今後2本線が0ラインを下回るとともに25日移動平均線も下回ったときは、下降トレンドの発生に注意が必要になるため、買いポジションを持っている投資家は、損失の発生や拡大に注意したいところです。
