先週(6月2日週)のビットコイン相場は後半に崩れましたが急回復となり、週末でその下落分を全て取り戻しました。
金融市場に大きな下落材料が出たわけではありませんが、トランプ米大統領とイーロン・マスク氏の関係悪化がきっかけではないかと推測されます。発端はトランプ政権の目玉政策である「包括的税制・歳出法案」に対し、イーロン・マスク氏が批判したことでした。
2人はどちらも暗号資産支持者であることから、暗号資産投資家にとっては残念な仲間割れと言えるでしょう。暗号資産業界を牽引する2人の関係悪化は尾を引きそうです。
BTC(ビットコイン)は1,600万円へトライできるか?

BTC/JPY日足チャート分析です。並行チャネルレンジ内で推移しており、上限ラインまで回復を見せました。今一度下落すれば、MACDは0.00ラインにまで到達するでしょう。MACDがピークをつけたのは5月上旬~中旬であり、本稿執筆時点(6月9日)からあと数営業日で1ヶ月が経過します。調整期間としては十分な解消期間だったと考えられます。
SMA200(橙)は下限ラインとも重なっており、今週の最大の下値はこのあたりを意識しておくと良さそうです。並行チャネルレンジ上値ブレイクに期待をした買いトレードは継続したいと思います。

BTC/JPY4時間足チャート分析です。時間足に縮小すると、わずかに上限ラインをブレイクしていることがわかります。
移動平均線は短期長~期線は1,500万円台前半で推移しており、ローソク足実体は少し上で推移しているため、テクニカル的には上方向へさらに上昇する可能性が高そうです。目先1,600万円へ今一度トライするかに注目したいと思います。
MACDはやや方向感に欠けているため、オシレーター分析は見送ります。トレンドに勢いが出やすい地合いではないことも留意しておきましょう。
ETH(イーサリアム)は次のブレイクアウトで上方向の値動きに期待

ETH/JPY日足チャート分析です。35-40万円レンジで定着してきて、おとなしい値動きの状況です。
しかし、MACDも順調に調整が進んでおり、今週末には0.00付近まで低迷する可能性が高そうです。こうなってくると、次のブレイクアウトで高値更新に恵まれやすいため、上方向への値動きに期待しましょう。
40万円のレジスタンスラインにはSMA200(橙)も存在しており、抜けた場合は大きなトレンドを発生させそうです。この値動きに期待をして買いトレードをそろそろ狙っても良いかもしれません。レンジ下限ラインを買い場と想定し、上昇方向を狙いたいと思います。

ETH/JPY4時間足チャート分析に時間軸を落とします。BTC同様に並行チャネルレンジが描写できました。SMA90(水色)とSMA200(橙)に挟まれての小動きです。さらに、上限ラインにも上値を抑えられている格好のため、上抜けには材料待ちといったところでしょうか。
MACDは0.00付近で推移しており、位置的に悪くありません。日足形状も加味すると、4時間足もあと1~2営業日程度この価格帯で停滞し、週半ばから徐々に高値を追いかける展開になれば、テクニカル的には強いトレンド発生につながりやすいでしょう。この値動きに期待した押し目買い戦略は変わりません。
今週もBTC、ETHともに買い目線は継続します。テクニカル的には徐々に条件が揃いつつあり、特に週半ばからの上昇方向への動き出しは注目したいと思います。