現在のファンダメンタルズ:株安による円高とインフレ懸念による米ドル高
先週(3月24日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 149.333円~151.206円 149.860円
・ユーロ/米ドル:1.07331ドル~1.08578ドル 1.08301ドル
・ユーロ/円: 161.374円~163.359円 162.302円
先週(3月24日週)の米ドル/円:トランプ関税に振り回された1週間
先週(3月24日週)の週初は、自動車をはじめとする品目別関税は4月2日には発表しない予定との観測記事を受けたリスクオフの緩和から株式市場は買われ、為替市場では米ドル買いの動きからスタートしました。しかし、四半期末を控えていること、相互関税については予定通り4月2日に発表されることによる懸念も強く、株式市場は高値圏でのもみあいが続きました。
一方で、米ドル/円はトランプ関税発動となった場合のインフレ懸念から米金利が上昇していたこともあり、3月28日東京朝方には151.206円まで米ドル高が進みました。しかし、トランプ大統領の自動車関税を予定通り4月2日に発表するとの発言を受け、日経平均株価は権利落ちの動きも重なり大幅安、それに伴い米ドル/円も終日水準を切り下げる動きとなり、週末の大引けは149円台後半と、ほぼ週初の水準に下押しすることとなりました。
今週(3月31日週)は3月31日(月)が四半期末、4月2日(水)に相互関税発表、4月4日(金)は米国雇用統計とイベントが多い週となります。四半期末の動きは実需次第ですが、関税発表は株安によるリスクオフにつながり、米国雇用統計も最近の傾向が続き弱い内容となればさらなるリスクオフの動きとなり、円高方向へのバイアスがかかりやすいと見てよさそうです。
また、シカゴ通貨先物の投機筋円買いポジションは約12万5千枚と前週(3月17日週)から微増、引き続き長期的な円高を見込んだ動きが続いているようです。
先週(3月24日週)のユーロ/米ドル:米金利上昇のユーロ売り後は行って来い
先週(3月24日週)のユーロ/米ドルは、3月27日東京前場までは米金利(10年債利回り)の上昇による米ドル買いからユーロ/米ドルは1.07331ドルまで水準を下げたものの、週末に向けては米ドル/円同様に行って来いの動きとなり、1.08ドル台前半へと買い戻されて引けました。
相互関税については、EUは日本以上に対米貿易黒字を計上しており、米国製品に不当な関税をかけている国としてEU、ブラジル、カナダ、メキシコ、インド、中国、韓国の7ヶ国が挙げられていることからも25%の相互関税適用は免れないでしょう。このことはユーロ/米ドルの上値を重くする材料となってくると考えられます。
シカゴ通貨先物の投機筋ユーロ買いポジションは約6万6千枚と、ここ2週間で急激に増えています。ドイツの財政パッケージが決まることを見越した動きも出ていたと見られますが、その後の材料から考えるとやや買われすぎという感じもします。
米ドル/円チャート(週足)、下降トレンドを継続もチャンネル上限に到達
長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。

・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
週足チャートでは、20週移動平均線を下回る展開でありながらも、年初来高値からのレジスタンスライン(青)とそれに平行なライン内での動きも継続しています(図表1)。この週足で見ると効いているレジスタンスラインも、同じラインを日足で見ると様子が異なっているため、流れが変わるかどうか期末期初の今週(3月31日週)が重要になってきそうです。
また、トランプ関税が発表され株式市場はリスクオフに動きやすいことを考えると、今回も反落する可能性がありますが、下側のラインがだいぶ低くなってきたので新たに2024年9月安値と2025年の年初来安値を結んだサポートラインを引きました。しばらくはこのサポートライン(現状147円台を上昇中)を週足でのサポート水準と見ていくこととします。
米ドル/円チャート(日足)、しぶといゴールデン・クロス後、次のデッドクロス待ち
短期的な判断は日足で行います。

・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
日足チャートでは、週足チャートに引いた下降チャンネルを上抜けていることから短期上昇トレンド入りという判断になるので、こちらには上昇並行チャンネル(ピンク)を新たに引きました(図表2)。ただし、このチャンネルは幅が狭いことから、より一般的に抜けたレジスタンス(青)がサポートという見方で良いと思います。
ただ、先週の高値151.206円が年初来高値と年初来安値の38.2%戻し151.251円とほぼ重なっていることを考えると、短期的な高値は見たということになります。売買シグナルに関しては3月12日にゴールデン・クロスが発生した状態をしつこく続けていますが、そろそろ次のデッド・クロスが発生する可能性が高く、それを待っての米ドル売りという方針は継続です。その場合のサポート(=ターゲット)を考えると週初時点で148円台後半を下げている青のレジスタンスラインが参考となります。
ユーロ/米ドル、長期トレンドはユーロ買い継続
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。


週足チャート(図表3)は2週連続で移動平均線を上回った後もその状態を維持していますが、明らかにこの2週間は急騰後の調整入りと言えます。
日足チャート(図表4)では3月3日からのゴールデン・クロス状態が3月28日にゴールデン・クロスへと転換したことで高値からの下げの動きも一巡し改めて上値を試せるかどうかという段階にあります。ただ今週(3月31日週)はイベントが多い一週間となるので、まずは四半期末実需、それに続くトランプ関税発表を見た上でその後の動きを考える週となるでしょう。ゴールデン・クロス後の上昇局面で利食えるタイミングでは着実に利益確定に動いた方が賢明かと思います。
ユーロ/円は、当面は日足チャートを参考に
次にユーロ/円のチャートです。

ユーロ/円の週足では移動平均線よりも上での動きを続けているので上昇トレンド継続中ですが、前回も書いたように移動平均線近くで上下する流れが続いているため、短期の日足チャートを重視するスタンスの方が今は良い状況です。また2024年7月高値と8月安値の半値戻し164.913円(黒文字のターゲット)をレジスタンスとして考える流れもサポートは移動平均線の水準となる流れも変わりません(図表5)。

日足チャートでは3月27日にゴールデン・クロスが発生したので短期的には上昇トレンド、ユーロ買いとなります(図表6)。ターゲットとしては3月高値164.180円となりますが、トランプ関税発表を前に日本の株式市場が弱く、日本株との相関が高いユーロ/円は上値を抑えられやすくなるという点には注意しておきましょう。
なお、全体に言えることですが日柄的には4月7日まで方向感が出にくい流れが続きやすい時間帯にあります。今週(3月31日)はイベントも多いだけに、このことも頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。
それでは今週も良いトレードを!