【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 41,583.90  ▼715.80 (3/28)
NASDAQ: 17,322.99  ▼481.04 (3/28)

1.概況

先週末の米国市場では、主要3指数がそろって大きく続落しました。米政権による関税をめぐる懸念がくすぶるなか、朝方に発表されたPCEコアデフレータが市場予想を上回った一方で、個人支出が予想を下回り、ミシガン大学消費者信頼感指数の確報値も下方修正されたことから、スタグフレーションへの懸念が強まり相場を押し下げました。

ダウ平均は53ドル安で取引を開始した後、大きく下げ幅を広げる展開となりました。取引終盤に769ドル安まで下落すると、結局715ドル安の41,583ドルで取引を終え、3日続落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は481ポイント(2.7%)安の17,322ポイント、S&P500株価指数は112ポイント(2.0%)安の5,580ポイントで取引を終え、いずれも3日続落となりました。

2.経済指標等

2月のPCEデフレータは前年同月比2.5%上昇となり、市場予想と一致し前月と同水準の伸びとなりました。一方、FRB(米連邦準備制度理事会)がインフレ指標としてより重視する、変動の大きい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータは前年同月比で2.8%上昇となり、市場予想を上回って前月の2.7%上昇から伸びが加速しました。また、個人支出は前月比0.4%増となり、前月の結果を上回ったものの、0.5%増程度を見込んだ市場予想は下回りました。個人所得は前月比0.8%増となり市場予想と前回結果を上回りました。3月のミシガン大学消費者信頼感指数の確報値は57.0となり、速報値の57.9から下方修正されました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち公益事業のみが1%未満の上昇となりました。一方で、残る10業種は下落し、特にコミュニケーション・サービスと一般消費財・サービスは3%を超える下落となりました。また、情報技術と資本財・サービスも2%以上下落し、金融と素材は1%以上下落しました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、30銘柄のうち、メルク[MRK]とアムジェン[AMGN]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]の4銘柄が上昇となり、特にメルクは2%近く上昇しました。一方で、26銘柄が下落となり、特にアマゾン・ドットコム[AMZN]は4%以上下落しました。また、ナイキ[NKE]やボーイング[BA]、マイクロソフト[MSFT]が3%以上下落したほか、キャタピラー[CAT]やゴールドマン・サックス[GS]、セールスフォース[CRM]など9銘柄が2%以上下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、保険会社のダブリューアール・バークレー[WRB]が7.5%上昇し、S&P500株価指数構成銘柄の値上がり率ランキングでトップとなりました。MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)が28日、子会社の三井住友海上火災保険を通じて同社の普通株15%を取得し、提携・協力関係を結ぶと発表したことが材料視されています。また、建設会社のアルガン[AGX]は、第4四半期決算で市場予想を上回る増収・増益を達成したことを受けて19.9%上昇しました。一方、アパレルのルルレモン・アスレティカ[LULU]は、第4四半期決算で売上高とEPS(1株当たり純利益)が市場予想を上回ったものの、市場予想を下回るガイダンスが嫌気され、14.2%下落しました。そのほか、ドミノ・ピザ[DPZ]やペイパル・ホールディングス[PYPL]が5%超下落し、アルファベット[GOOGL]、パランティア・テクノロジーズ[PLTR]、ネットフリックス[NFLX]、メタ・プラットフォームズ[META]が4%超下落、インテル[INTC]、サービスナウ[NOW]、テスラ[TSLA]などが3%超下落しています。

5.為替・金利等

米長期金利は前日から0.11%低い4.25%となりました。ドル円は、149円半ばを推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は、先週末の米国市場が大幅に続落した流れを引き継ぎ、下落してのスタートが予想されます。こうしたなか、日経平均は心理的な節目である3万7000円を割込んで、下げ幅を広げる展開が想定されます。

今週から4月相場に入りますが、月初週に当たることから週末の3月の米雇用統計を初め、日米で主要な経済指標の発表が相次ぎます。加えて、4月2日には米国で輸入自動車に対する追加関税が発動される見通しとなっており、今週の相場は神経質な展開が続くことになりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)