1月27日、AI関連株を中心に売りが先行しています。中国のベンチャー企業DeepSeekの最新AIモデルがハイテク市場を脅かす可能性があると報じられた影響のようです。一部報道によると、DeepSeekが今回の開発にかけたコストはChatGPTの開発費の100分の1程度とも言われています。

既存イノベーションへの影響も気になるところですが、こうした動きを受けて米株式指数は1月27日東京時間から軟調に推移を始めました。この動きは他のマーケットに飛び火するのではないかとみています。

BTC(ビットコイン)は下値幅拡大か? 

【図表1】 BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析から始めます。米株式市場が崩れると、BTCも連れ安になります。米国株は大幅調整する可能性も高いと考えられ、その場合BTCも下限ラインまで下落する恐れもあります。

よって、個人的には目先1,500万円割れを覚悟した短期的なショートトレードに切り替えています。並行チャネルレンジの下限ラインとSMA90(水色)が重なるポイントがクラスターポイントになるため、この付近までの下押しを想定し、この水準で買いを狙いたいと考えています。

AIバブル相場が終焉を迎えるならば、暗号資産のAIトークンも軒並み崩れると思われ、資本の流出が徐々に目立ってきそうです。ETFの買い意欲も衰えてくるかもしれません。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いて、BTC/JPY4時間足チャート分析です。三角保合いを下方向にブレイクしてきました。日足ターゲットは遠すぎるため、少し近い距離を意識してみましょう。今週前半の下落の目安はSMA200(橙)が位置する1,550万円付近が目先の利食いポイントでしょうか。

1月はSMA200がチャート上でもわかるように、よく機能していました。よって、目先はこの水準で一度止まりやすいと考えます。この付近で利益確定し、また少し戻ったところを戻り売りするデイトレはありかもしれません。MACDもまだ0.00付近で推移していることから、反落すると下落トレンドが加速する地合いでもあります。そして、下落トレンドを発生させやすい位置であることもテクニカル的に示唆しています。

ETH(イーサリアム)のテクニカルターゲットは45万円か

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足チャート分析に移ります。BTC同様に反落をイメージしています。テクニカル的なターゲットとしては、SMA200が位置する45万円程度でしょうか。

BTCが1,500万まで下落するなら(6-7%程度)、アルトコインであるETHは10%程度の下落でこの水準に到達し、頃合い的にはちょうど良い水準です。この価格帯を狙って戻り売りトレードをしていくと、よい値幅が取れるかもしれません。

MACDは0.00付近~ややマイナスで維持されており、下落トレンド開始になりやすい位置になります。地合いも良くないため、SMA200と1月の安値に引けるサポートライン近辺が一つの目安だと考えます。

この水準からの買いトレードも意識しながら、今週は短期的な戻り売りトレードと深い押し目買いを意識したいと思います。米株式市場の様子を伺いながらのトレードにもなるでしょう。

また、今週1月28日、29日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。前回2024年12月のFOMCはタカ派となる内容だったことから、暗号資産市場は急落しました。投資家からすると、ちょっと苦い思い出のある急落でしたので、今週29日夜中も注意しておきたいところです。