来週月曜日に、アメリカではトランプ政権が始動します。モンロー主義と云いながら、自国の都合で色々と他国に干渉するアメリカ(或いは都合によって関与しないアメリカ)。ICC(国際刑事裁判所)などに加盟していないアメリカ。時に強いドルを、時に弱いドルを強く堂々と要求するアメリカ。そんなジャイアンみたいなアメリカ。トランプ政権に変わることで、世の中は戦々恐々ですが、これは新しいアメリカではなく、本来の暴れん坊のアメリカにトランプが戻すだけだと、私は観察しています。
一方で、本来アメリカはテクノロジーでは常に世界一を確固たるものとした上で、それは他国に追随させないようにあの手この手も使いながら、その上で自国内に行き過ぎた弊害があれば抑制の規制などを後から手当てしていたところ、最近のアメリカは予め自制するところがあり、それが他国にテクノロジーの優位性で詰め寄られる結果にもなって来たと感じるのですが(暗号資産関連分野もそのひとつです)、それをトランプは一気に元に戻そうとするのでしょう。
当たり前ですが、世界中が文句を云うでしょう、あの手この手で。折角おとなしくしていてくれたジャイアンがまた暴れ始めるので、様々な難癖を付けてそれを抑えようとするのは当たり前です。色々見ものですね。
ところで、私たちマネックスグループにとっては大きな追い風だと考えています。トランプがやろうとしていることで明らかなのは少なくとも二つあります。規制緩和と、AIと暗号資産技術の振興です。規制緩和の影響は、ここ数年多くの規制を受けてきた金融業界に大きく出るでしょう。アメリカの中央心臓であるいわゆるウォールストリートビジネスに、トランプは再点火するでしょうから、これは当社グループにとってプラスです。
そしてもう一つ。トランプは、デイビッド・サックスを大統領科学技術諮問委員会のトップに据え、政権のAI・暗号資産分野の政策を主導させ、「この二つの分野は今後の米国の競争力にとって極めて重要だ。彼は米国が両分野で明らかに世界のトップに立てるようにする」とSNSに書いています。世界一の大国の大統領がここまで明瞭に「力を入れる」と云っている暗号資産分野で、我々は先月、コインチェックグループを米国NASDAQに上場させることに成功しました。Way to go!
エキサイティングなトランプ2になりそうです。