先日、或るレセプションに着物で参加しました。場所はハーグ。国際刑事裁判所や国際司法裁判所がある、国連に似た雰囲気のある場所です。場所は某国大使公邸。人権擁護NGO(Human Rights Watch=HRW)のレセプションでした。ハーグもHRWも、極めて国際的で、各国・各民族、延いては各人の多様性を尊重する基盤がとても強い場所や団体です。
以前からレセプションに着物で出てみたいと考えていたのですが、悪目立ちしないかとか、中々躊躇して踏み切れなかったのですが、ハーグ+HRWとは、これ以上に相応しい機会はないと思い、実施してみました。着物は二次元の物なので、折り畳んでパッキング出来るのでかさばらず、タキシードやスーツよりも荷物としてラクです。ブルー系の長着に、紺の羽織、黒系の帯をしていきました。
果たして、大袈裟な反応は一切なく、普通にすんなりと受け入れられ、そして多くの人に「いいですね」と云われ、案ずるより産むが易しと云うか、大成功でした。これからは日本でも海外でも、タキシードを着るような機会に、いつでも着物で出掛ける自信が付きました。紺のスーツの中にも溶け込みやすい色合いも良かったかも知れません。
今回のことで一番強く心に残ったのは、多様性が受け入れられることの大切さです。異なるものが、優しさと一定の敬意・理解をもって受け入れられると、受け入れられた者はきちんと立って前を向くことが出来る。私にとってそのような「受け入れ場所」は、いくつかあります。ベースとかドックと云うべき場所。友達が一番のベースでしょうか。自分もそのような役割を、友達に限らず様々な人に対して、ちゃんと果たしていきたいと思ったのでした。