BTCが続伸しました。先週の高値であった920-930万円を10月7日朝に突破し、一気に950万円手前まで上昇しました。経験上、月曜早朝に仕掛けが入ると、その週はその方向に伸びやすい傾向があります。よって、今週はさらに直近高値を更新するかもしれません。

また、先週10月4日に発表された米雇用統計は、市場予想を大幅に上回る結果となりました。やはり米国経済は強いと感心させられるものがあり、リセッションリスクを吹き飛ばすものとなったように感じます。利下げペースはこれで鈍化する可能性も考えられますが、ソフトランディング期待も大いに高まったのではないでしょうか。株式市場も暗号資産市場も上昇しやすくなったとみています。

BTC(ビットコイン)はSMA200が目先ターゲット、押し目買いのチャンスは?

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析に入ります。SMA200(橙)は965万円付近で推移しており、目先この水準がターゲットだと考えられます。9月の高値ラインが意識されて一度上値が抑えられやすい水準ですが、週前半に揉み合ってから最終的に上値を抜けてくるのではないでしょうか。

SMA90(水色)のサポートは905万円付近で推移しているため、大きな押し目が入った際はこの水準からの買い指値注文を意識しておくとよいでしょう。また、SMA30(黄色)も先週のサポートとなったため、このまま上昇を描いてくる場合は、週後半には900-925万円の価格帯で推移していると考えます。SMA30のサポートにも注目しながら、浅い押し目買いを狙ったトレードがよいのではないでしょうか。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY4時間足チャートに時間軸を落とします。浅い押し目買いを狙う水準を探っていきますが、まずはサポートラインを引いたポイントが最初の押し目買いポイントとなりそうです。

この水準はおよそ940-941万円付近に推移しており、ここまで下落してから日足SMA200を目指すシナリオを候補の1つとして考えておきたいところです。少し深い押し目が入るとすれば、SMA30やSMA90のサポートからでしょうか。週前半にこの水準まですぐに落ちることは考えにくいため、週後半に深い押し目が入るパターンを想定しておくとよいかもしれません。

仮に965万円前後を高値に、そこから反落して925-935万円で調整するシナリオも十分考えられます。例えば、10月10日に発表される米国CPIの発表が市場予想を上回って高い数字が出た際は、インフレリスク再燃ということで売りに押されるでしょう。雇用統計の結果を加味するならば、強い数字が出る可能性も十分ありそうです。よって、この日は株式市場と暗号資産市場がともに下落する可能性も考えられます。

そのタイミングで高値から3%程度の調整が入れば、十分この水準に到達しやすいでしょう。このパターンも想定して立ち回りを計画しておくとよいかもしれません。

ETH(イーサリアム)はSMA90に上値を一度抑えられる展開か?

【図表3】ETH/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY4時間足分析にチャートを切り替えます。ETHはSMA90に現在到達したタイミングです。ここを抜けると38万円方向であることから、レジスタンスラインも重なるポイントから売りに押されやすい水準です。そのため、一度押されてから再度上昇するシナリオを現状は想定しています。

このまま高値を更新していくケースも考えられますが、BTC同様に一旦浅い押し目を待つ戦略でいきたいと思います。

今週前半はBTCと連動して動く想定で、BTC価格が940-941万円付近まで押したタイミングと同時にETHもエントリーしていくとよいかもしれません。押し目買いの目安はSMA30にサポートされる前提でトレードしていきたいと思います。よって、今週中に一度この水準に下落するタイミングのエントリーを意識していきたいところです。

今週もBTC、ETHは買い目線を継続で、例年10月相場はリスクオンになりやすいことから、その流れに沿ってトレードしていきたいと思います。