利下げ幅は0.25%が濃厚。FOMCの結果に反応する市場の動向に注目
今週の東京株式市場は4日立ち合い。日米の金融イベントを消化しながらも、円高に対する耐性を見定める週となりそうです。国内が三連休中に為替市場では円高・ドル安が進行し、1ドル=139円台まで円高が進む場面がありました。
9月17日-18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では利下げが確実視されています。利下げ幅は0.25%が濃厚とみられていますが、利下げ幅が0.50%になった場合や、政策金利見通しなどが変動要因となります。9月19日-20日の日銀金融政策決定会合に関しては現状維持の公算が大きい。FOMCの結果に反応する市場の動向次第では、金融政策が現状維持なら円安方向にいったん振れる可能性が高く、株買い戻しにつながる展開に期待が持てそうです。
米国が0.50%の利下げに踏み切った場合、ドル売り・円買いが強まることが予想され、日本株にとっては逆風(下落)となります。その場合、日銀の金融政策の決定が現状維持でも、9月20日の大引け後にある植田総裁の会見内容を通じた一段の円高・ドル安に対する警戒感が強まり、短期筋による仕掛け的な売りやポジション調整の売りなどで軟調な場面が増えることになるかもしれません。特に、週後半、米国株式市場の地合いが軟化するケースなどは波乱の展開も想定しておきたいところです。
8月5日の大底に対する「2番底」はあるのか
日経平均株価は2023年までの直近3年間の9月後半は下落しました。2021年は9月14日の戻り高値(30,670.10円)から10月6日安値(27,528.87円)まで値幅で3,141.23円、下落率は10.2%でした。2022年は9月12日の戻り高値(28,614.63円)から9月30日安値(25,937.21円)まで値幅で2,677.42円、下落率は9.3%でした。
2023年は9月15日の戻り高値(33,533.08円)から10月4日安値(30,526.88円)まで値幅で3,006.2円、下落率は8.9%でした。平均して9.5%程度下落しており、仮に今年も9月12日の高値(36,833.27円)から9.5%下落した場合、33,334円程度まで下がるでしょう。
ただ、上記の3年間は9月後半から下落した後のリバウンドも強く、2023年に関しては、10月4日の「投資の日」に安値をつけ、2024年3月高値までは1万円を超える上昇幅になった経緯があります。
2024年もそんなチャンスが訪れようとしています。今週(9月17日週)は円高進行に神経質な展開が予想されますが、日経平均株価が33,000円台というのは2023年6月~12月まで続いたレンジ上限と概ね合致する水準です。8月5日の大底に対する「2番底」があるとすれば、過去のケースと同じように10月上旬までのどこかでつける安値になるのでしょう。
しかし、こんな議論をする時に限って、そうはならないのが相場。やはり押しは浅い方がよいのです。今週の金融イベントを耐え忍んだ場合、逆に来週(9月24日週)以降は上げ相場に期待が持てるかもしれません。