日経平均3万5000円の大台割れも視野に入る展開か
先週末6日の米国株式市場では売りが優勢となり主要指数が下落した。特に日経平均に与える影響が大きいナスダック総合は436ポイント(-2.55%)安と大幅安となった。6日に発表された雇用統計で、非農業部門の就業者数の伸びが前月比14万2000人となり、市場予想(16万人程度)を下回った。FRB高官から大幅利下げを示唆する発言も相次ぎ、ニューヨーク外国為替市場でドル円相場は続伸し、1ドル142円10~20銭で取引を終えた。円は一時141円78銭と8月5日以来の円高・ドル安水準を付けた。こうした米国株安と円高の流れを受け、大阪取引所の夜間取引で日経平均先物は3万5150円と前日の清算値対比1210円安で引けた。週明けの東京市場では、日経平均は3万5000円の大台割れも視野に入る展開となるだろう。
注目イベントは米国大統領候補のテレビ討論会とCPI発表
今週の注目イベントは、10日のハリスVSトランプによる初のテレビ討論会だ。加えて11日には8月の米消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。もはやインフレ鈍化は織り込み済みで焦点は米国景気減速に移っているが、サプライズのないことを確認したい。
テクニカル面では、日経平均は下向きに転じた25日移動平均線を下回るなど、相場の基調は完全に下降トレンドが強まっている。CTAなどトレンドフォロワーからの売り圧力が強まりそうだ。
週末のメジャーSQを控えて波乱に注意
今週の位置づけは、日米金融会合の前週に当たる。17-18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、19-20日に日銀金融政策決定会合の開催を控えて、積極的な動きは限られよう。多くの投資家が様子見姿勢を決め込むことを見透かして、売り方は積極的に売りに回るだろう。今週末はメジャーSQを控える。先物の最終売買日前日の水曜日ごろから荒れやすい相場になることが多い。波乱に注意したい。
しかし、そもそも8月上旬の急落時から2番底への警戒が喧伝されてきた。その意味では想定通りの下値模索である。
予想レンジは3万3000円~3万7000円とする。