週明け(8月26日)の日経平均は反落

週明け8月26日の東京株式市場で日経平均は反落。米国株式市場はジャクソンホール会議でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長から利下げを示唆する発言が出てきたことを受けて大幅高で反応しましたが、円高進行を受けて日本株には逆風の1日となりました。

取引時間中は38,000円を割り込む場面もありましたが、引け値ベースでは38,000円台を維持して終了。円高がこんなにマイナス材料になるのかと首をかしげる1日でした。

8月最終週はイベント多数、エヌビディアの決算発表にも注目

さて、今週は8月最終週で大口投資家のリバランスの売買が膨らむ可能性が高い他、需給イベントも多い週となります。

8月29日は、JPX日経400のリバランス(7000億円)やTOPIXの月次リバランス(800億円程度)、8月30日はMSCIのリバランスが予定されています。また、8月に権利確定する銘柄では、ファーストリテイリング(9983)やセブン&アイ・ホールディングス(3382)など、小売株を中心に100銘柄程度が8月29日に権利落ちとなります。

そして、注目は8月28日に予定されている米半導体大手エヌビディア[NVDA]の決算発表です。市場の期待を上回る好業績を示せるかが焦点となります。エヌビディア株は8月5日安値から26日の直近高値まで45%程度上昇し、6月と7月につけた高値に迫ってきました。かなりの期待値が織り込まれているとすれば、良い結果に期待というよりも、織り込み済みなどの悪い反応に警戒という雰囲気の方が強いような気もします。

いずれにしても、8月26日の米国株式市場ではダウ平均が1ヶ月ぶりに史上最高値を更新しました。一方で、ハイテク株主体のナスダックは一目均衡表の雲上限を前に反落し、米半導体株指数(SOX指数)は雲下限を超えられない状態で、前日の「陽線はらみ足」から8月26日は陰線が続くネガティブな動きとなりました。

ハイテク指数のナスダックやSOX指数は単なる出遅れという判断で良いのでしょうか。あるいは、エヌビディアの決算をきっかけに訪れるハイテク株の調整局面入りを示唆しているのでしょうか。もちろん、前者の単なる出遅れなら、ハイテク株主導で9月上旬に向けての日本株の一段高につながる見方ができます。しかし、後者なら8月急落後に急反発した反動安が9月相場に生じる可能性が高まるとみられます。

8月相場は本日を含め、あと4営業日を残すのみ。日経平均の8月の月足ローソク足は、これまであまり見たことがない、下ヒゲの長い「陰線たくり足」となりそうです。ここだけを切り取れば、「たくり足」は底入れ買いサインと期待できるわけですが、相場の位置によって解釈は異なります。

下落相場がずっと続いたあとに出現する「たくり足」は買いサインとして有望なのですが、今回のように上昇相場の高値圏で出現するものは、そのような楽観的な解釈は控えた方が良いでしょう。長いヒゲの部分を再度試しに行く動きが年内のどこかで生じうるということをイメージしていくことが必要です。