【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 40,415.44 △127.91 (7/22)
NASDAQ: 18,007.57 △280.63 (7/22)
1.概況
米国市場はハイテク株を中心に自律反発狙いの買いが入り上昇しました。126ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に64ドル安まで下落した後昼前に185ドル高まで上昇するなど一進一退の展開となりましたが、午後に入って買いが優勢になると結局127ドル高の40,415ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も280ポイント高の18,007ポイントと4日ぶりに反発となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、情報技術が2%近く上昇したほか、コミュニケーション・サービスと資本財・サービスも1%以上上げました。一方でエネルギーと生活必需品の2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではナイキ[NKE]が3%近く上げたほか、セールスフォース[CRM]も2%を超える上昇となりました。一方で決算を発表したベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が6%余り下げました。売上高が市場予想を下回ったうえ、補助金が終了したことを受けプリペイド式の加入者数が急減したことで売りが膨らみました。ダウ平均構成銘柄以外では半導体関連株の上昇が目立ち、半導体株では輸出規制に沿った中国市場向けの新たな人工知能(AI)半導体を開発していると伝わったエヌビディア[NVDA]が4%を超える上昇となり、クアルコム[QCOM]とウエスタン・デジタル[WDC]も4%以上上げました。テキサス・インストゥルメンツ[TXN]も3%以上上げ、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とブロードコム[AVGO]も2%を上回る上昇となっています。また、半導体製造装置株ではアプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]、KLA[KLAC]が揃って6%以上上げています。さらに主力ハイテク株も高く、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が2026年にもヒト型ロボットを外販向けに量産する考えを示したと伝わったことでテスラ[TSLA]が5%余り上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]、ネットフリックス[NFLX]も2%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い4.25%となりました。ドル円は157円前後で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が40,000円の大台や25日移動平均線(昨日時点で40,033円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)